シーズン9 薪ストーブ

I have a dream

I have a dream、ではないが空想することがある。昔はどの家でも火を焚いて暮らしていた。未来もそうなればいいのに、という夢のお話。

いまの文明が崩壊でもしない限り、現代が昔のような火を焚く暮らしに戻ることはなさそうだ。でも環境への意識の高まりや自分の暮らし方について、本当の豊かさを手に入れようとすることへ「前進」することはあり得るだろうと思う。
なんでもかんでも経済優先で効率的でなくていい、得しなくていい、消費も少しでいい、人々はもっとおおらかにゆったり仕事して、知恵も甲斐性も感受性もたっぷりに四季の暮らしを楽しんでる。未来は上向きのらせん階段を上っていくだけじゃなく、もっとそれぞれに広がって充実していくものであっていい。後戻りでなくそれはきっと前進なんだろう。

いつか、日本は今よりもっと森と木を活かして暮らす国になってる。一戸建て家庭の半分は薪ストーブだ。伐採~植樹再生~管理保全のサイクルが官民で成り立ってるから薪の調達に心配はない。森林資源は循環してる。もちろん薪のためというより林業が力強く復活してて、木質エネルギーの活用という部分で米のごとく生産されてる。
その頃には薪やペレットをはじめ太陽光発電や風力水力など家庭に供給するエネルギーはどの自治体でも自給を実現してる。企業もNPOもあらゆる人が参入してる。どんぐり銀行とか、りんごの木ならぬ薪の山オーナー制度とかとっくに全国に展開してる。誰もが薪を必要としているわけで需要には供給を。ソニーが森林育ててユニクロが製材してローソンが加工してても驚かない。日本は森林資源活用の国になってる。I have a dream.

日本製の薪ストーブが大ベストセラーとなり普及の起爆剤となる。技術がそれを可能にする。知識やスキルの壁は日本のものづくりが解決。そもそも、その頃は家庭の半分は薪ストーブで育つ時代だ、火の扱いに関する注意など釈迦に説法。建築法や排煙規制、消防法など薪ストーブに関する法整備も整ってる。こいつは窮屈なものでないことを祈るが。I have a dream.

薪ストーブは使い易く安全で安価、どの家庭のリビングでも当たり前の光景だ。昔で言えば釜戸や囲炉裏、現在でいう炊飯器やキッチンのように。
薪ストーブを活用した住宅ができる。ペチカのように家と一体化した薪ストーブ住宅が建つ。オンドルのような、あるいはソーラーと連動するものもある。
熱も排煙も取り出して活用し発電だってする。エコファンはとんでもなく進化する。
贅沢品・男の逸品として趣味の薪ストーブも存在し続けるが、薪ストーブは暮らしだ。生まれた時から薪を焚いて火のある暮らしで育つ、世の中はそういうものであるといい。I have a dream.

いやこれはキリがない、やめよう、笑。
このように私は空想非科学研究所の構成員でもある。一切が戯言であるからツッコミは無用だ。

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