「 二次燃焼をモニターする 」 一覧

タグ "二次燃焼をモニターする":13件
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二次燃焼をモニターする5

2009/02/08   -シーズン4, 薪ストーブ

二次燃焼をモニターしてわかったことその5は、
「ナラの高温」だ。
ナラは相当な高温で燃える。
みんなも知っているし、自分でもナラは最高に暖かいと言ってきた。デジタル温度計でモニターすると、よく乾燥したナラが燃える時の二次燃焼室の温度の推移は違う。気づくとあっと言う間に800度で安定していたりする。一次燃焼で空気を多めに燃やしても高温だし、空気を絞っても高温だ。絞っても絞っても逆に上昇する一方の時もある。そして暖かい。
むろん他の樹種(雑木)でも高温になるが、それは薪の量、空気の通り方、空気量など、燃えやすい条件が外因として揃ったと言うべきで、ターボがかかったようなナラの高温が長時間持続する様子とはやはり違うと感じる。
「ナラを燃やしているとたいていの窯は早く痛む」
と言った職人さんの言葉を思い出した。
(痛む窯はたいていナラを使っている、だったかな?)
陶芸の窯か、風呂の釜なのか、昔の鉄板ストーブの話なのか定かでないが、ナラの高温とコンバスターの破損に関連はないのだろうか?
コンバスターをすぐ壊す人はナラをメインで焚いてないか?
逆に、ナラにこだわらずたくさんの樹種で焚いている人のコンバスターはどうだ?
案の定、私はナラがメインだ。所有する7~8割はナラで、巡航運転で焚くメインの大割、中割は、わざわざナラばかりを選んで2~3本投入する。高温の単一樹種だけが燃えることは薪ストーブ(コンバスター)にとって想定の範囲だろうか?
、、、あくまで私の仮説。ナラはコンバスターに悪いなどとすぐに短絡してもらっては困るぞ。私もそんな結論はイヤだ。
今後も様子を見て、いつか理解に繋がるといいね。

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二次燃焼をモニターする6

2009/02/09   -シーズン4, 薪ストーブ

上の写真はある日、スロートフードが赤熱した場面だ。
ビールを飲んでネッ転がっていてふと見ると赤熱している。鉄が赤熱する温度は800度とも言われ正確にはわからないが、いかにも変形しそうだしオススメできるものではない。メーカーもストーブのパーツを赤熱させるなと言っている。
ところがこの時、二次燃焼室をモニターするデジタル温度計は750度。特別高くもない、普通だ。これだけ赤熱しているのだからコンバスターはさぞや燃え盛り、二次燃焼室を高温で焼いていると思ったのに。
代わりに最高記録なのは、一次燃焼のグリドルの中央だ。この時400度。つまり尋常でない高温になっているのは一次燃焼の方だ。この日、スロートフードが赤熱したのはコンバスターが過燃焼したからでなく、一次燃焼の高温がきっかけなのだ。

私はコンバスターが壊れる理由を二次燃焼室に探そうとしていた。だが二次燃焼をモニターするうちに、コンバスターはそれ自身で勝手に燃えすぎたりしない。そうさせているのは一次燃焼だと思うようになった。
「高温の未燃焼ガス」と「未燃焼ガスの量」、この条件が一気に揃うとコンバスターは激しく燃える(注*)。条件を揃えるかどうかは、一次燃焼室の燃え方次第なのだ。それは空気レバーの操作はいうに及ばす、薪の量、樹種、時間とタイミングなどこれらが私の場合は条件を揃えやすい焚き方になっているのだろう。
(注*)もちろん二次空気が欠かせない。ただこの時の二次空気はほぼ一定かつユーザーは操作して量を変えることはできないのだから、唯一、制御できてコントロールすべきは一次燃焼ということになる。
「薪ストーブとは一次燃焼である」
アンコール触媒機はその抜群の性能からつい二次燃焼システムに意識がいってしまうが、二次燃焼は副次的に用意されたシステムであって、本来はそれほど意識しなくても発揮できるようになっている。
それよりもアンコール本体のほとんどを占める一次燃焼室の大きな空間にこそ注目しよう。一次燃焼をいかに良く焚くか。そして適度に焚くか。コントロールすべきは一次燃焼なのだ。


追記だ。
この記事のコメントで同じアンコール触媒機のnnishiさんがたいへん参考になることを書いている。なぜ自分のコンバスターは壊れるのか、ひとつのヒントになるだろう。

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デジタル温度計6

2009/02/27   -シーズン4, 薪ストーブ

案の定、私が使った秋月電子のステンレスタイプのプローブも約2ヶ月で交換だ。
写真のとおり、ボロボロ。熱でやられてステンレス管も裂けてしまった。当然まともな温度は表示しないからお払い箱。「二次燃焼をモニターする」で書いた位置で長持ちするよう測定していたのだが、それでも耐えられなかったということだ。
毎日毎日、800度にもなる高温で焼かれ続けていれば無理もないといったところか。700円という安価だからいいものの、プローブだけで数千円から数万円もするようなちゃんとしたデジタル温度計だったらとてもやっていけないね。

よくみるとリード線タイプのプローブをステンレス管で保護しているだけの構造みたいだ。ならばと温度を感知するのであろう先端部分だけを残して、耐熱テープでステンレス管をグルグル巻いてみることにした。少しは耐久性が増すだろうか。
新しく替えたばかりのプローブは感度がいいね。気持ちよくぽーんと700、800度で安定した温度を表示する。ものすごく上手に焚けてる気にしてくれる(笑)
逆にいえば、高温に焼かれて温度表示の精度は日々落ちていってたんだろう。それはたぶんコンバスターの性能にもいえることなんだろうね。

ダッチウェストでは二次燃焼をモニターするプローブ温度計が標準仕様のように、アンコール触媒機でも二次燃焼をモニターする必要性は少しも変わらないはず。本来は何らかの方法で標準仕様であっていい。
もしくは壊れないコンバスターと二次燃焼室。それがクリアできたらアンコール触媒機のアドバンテージはますます揺るぎないものになると思うのにね。

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