ナラの導管
(写真1)は雨ざらしの薪だ。
自宅のウッドデッキで実験的に雨ざらしにしているミズナラ。
実験開始からまだ20日足らずだが、注目は導管。ナラは太い導管が年輪に沿って無数に並んでいるが、そのひとつひとつがバックリと口を開いている。(写真をクリックで拡大)
(写真2)は薪棚に積んだ薪だ。
割ったら雨のかからない薪棚に積むという普通のやり方だ。順調に含水率が下がっていく一方で、雨ざらしに比べると導管が目立たない。むしろ塞がったままの部分も多い。(写真をクリックで拡大)
それぞれ同じ玉を半割して片方を雨ざらし、もう片方を薪棚に積んだものだから樹体としての条件は同じ。
ということは、雨ざらしによって(写真1)のように導管が大きく開いたということは言えそうだね。
また、ものの本によると、広葉樹の導管は水分通導を終えると内部に閉塞する物質が形成されて自ら導管を塞いでしまうという。
神森@バルーン野郎さんに頂いた「水中乾燥」のコメントにも合致するよね。
だから雨ざらしにすることで擬似的に水分通導状態にして導管の通導を確保し、同時に水中乾燥に似た効果を得ることができる。
という仮説だ。
いずれにしろ、導管がパックリ開くことで乾燥が促進されるとすれば願ってもないこと。
特に雨ざらしを終えて薪棚に積んだ以降の効果が期待できるんじゃないかな。