シーズン7 薪づくり・薪のこと

含水率20%の薪2

前回(「含水率20%の薪」)のつづき、「含水率20%前後が理想的な薪」とはファイヤーサイドのサイトの記述だ。
実はずいぶん甘め(高い数字)だなと思っていたら、よく読むと「完全に乾燥している薪の重さに対する水分の重さ」が含水率だとしているではないか。おっと、つまり乾量基準含水率(ドライベース:DB)での20%ということで、湿量基準含水率(ウェットベース:WB)に換算すれば 17%前後ってことじゃないか?

このように木の含水率には、乾量基準含水率(ドライベース:DB)と湿量基準含水率(ウェットベース:WB)の2種類がある。
林業の世界では、DB(ドライベース)が常識らしい。全乾法で105℃で加熱して水分をゼロにして正確に含水率を出す。JIS規格で決まっている。木に詳しい人はたいていDBで話をするものらしい。
でも世間一般にお馴染みなのは感覚的にもWB(ウェットベース)だよね。薪ストーブユーザー御用達の簡易水分計もWBだというし、エネルギーの世界たとえば木質燃焼のバイオマスの世界もWBが主流とのこと。
巷にある薪情報はこのDBとWBがお互い意識されることなく混在しているんだ。

WB「薪は15%以下まで乾燥させると最高だね」
DB「そりゃカラッカラだな。20%くらいでもいいよ」
WB「??、高いよ、せめて10%台でなきゃあ?、、、」
DB「25%下回ればだいたい焚ける」
WB「??、、じゅーじゅー言わないか?」
DB「生木だって燃えるんだ。火持ちはいいよ」
WB「、、、、、??」

てな具合におそらく素人のWBの人は煙に巻かれる。
つまり、
「含水率20%(DB)前後が理想的な薪です」あるいは、
「含水率17%(WB)前後が理想的な薪です」が正確なんだ。
17%(WB)前後なら私にもジャストフィット。感覚的にも経験的にも合点がいく。もっと乾いた15%(WB)以下が理想的と書かないのは、おそらく一気に燃えて高温になるし可燃性ガスも一気に出るからだ。長時間燃焼にも不利。ゆっくり長く燃えるのがハイテク薪ストーブの理想としたいところなんだろう。
まあ、私の書くことだから鵜呑みにしないよう。こういうことを書く人もいるということで。
さてさて興味や知識としては面白いDBとWBだけど、実際の自分の薪づくりに影響するだろうか?人の話を聞いたり読んだり理解するにはいいだろうね。
いずれにしろどんな知識を得たところで、いま目の前の薪が乾いてなければ何にもならない。今シーズンは含水率20%(WB)の薪だ。せっせと小割りづくりに精を出しているよ。

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