「 シーズン1 」 一覧
アンコール1年目のメンテナンス
さあ、アンコール1年目のメンテナンスはだいたい終わりだ。いろいろやってみて、ハイテクなんだかアバウトなんだかわからないことばかり。
薪ストーブってのは電気じかけや化石燃料やコンピューターを使って人間がすべてを「制御」する精密機械とは違う。木が燃えるという昔も今も変わらないシンプルでアナログな原理を鋳物に閉じこめて効率よく活用している。そう、自然現象を「活用している」だけなのだ。そんな印象を持った。
だからアバウトでアナログでいいのだ。楽しむ、やってみる、工夫する、それで自然なのだ。
まだ1年目なのに損傷が激しいコンバスターやボロボロのセラミックボックスが気がかりだが、知りたかった内部のしくみも少しはわかってきたし、長いつき合いだ。ぼちぼちと様子を見ていこう。
冬越えの薪
そろそろ夏のてっぺんは過ぎたことだし、玉切りに精を出そうと思ったがやはり8月は作業には暑いぞ。死にそうだ(笑)。
次の冬の薪は用意できているのでこれは来年のため。7月に近所の伐採でもらってきた原木の玉切りだ。こうして来年の薪の大半を今のうちに集めておけたら理想だね。
「冬越えの薪をどれだけ用意できるか」。
4月5月の薪づくりのドタバタが少しは楽になるし、「春に割って、夏に乾燥させて、冬に焚く」数ヶ月のサイクルでは自分としては乾燥期間が少なすぎるように思うのだ。
「冬までに集めて割って、春~夏に乾燥させて、冬に焚く」
という2年にまたがるサイクルが欲しい。特に乾燥の遅いナラは冬越えの薪にして、最高の状態にして焚いてみたいものだ。
薪はひと夏越せばいい薪になるとは言うが、日当たり抜群の薪棚でもない限りは「冬越えの薪」を目指そうと思う。
フルーカラーの掃除
ここが一番最後になってしまったが、煙突の根元のフルーカラー(口元)を外して掃除した。ここは煙道への入り口だ。シーズン中でも定期的に掃除するのが理想なんだろうな。
それにしても「上から下」が掃除の基本だ。フルーカラーは煙突掃除とともに行った方がいいね。私のように一番最後だとせっかく掃除した二次燃焼室にまた煤が落ちてしまうことになる(笑)
さて、ここでふしぎ発見。
フルーカラーと本体との結合部の場合、本体の開口回りのファイバーロープは本体に張る?それともフルーカラーの側に張るのか??そんなことは明らかに本体側の溝に沿って張るにちがいない。マニュアルやたくさんの書籍でもそう書いてある。
ところが面白いことに私のアンコールは本体でなく、フルーカラーの方に直接張ってあったように見えるのはどういうわけだ?どう見ても本体側のホーローに耐火セメントが付着したりファイバーロープが張られた形跡がない。フルーカラーにはそれが残っているし、取り外した際も実際かなりの部分がこちらに張り付いていたのだ。
それに本来張られるべき本体の溝よりも少し内側の絶妙なライン(写真の黄色のライン)で張ってある。確かにこのラインの方が気密がしっかりとれるように思える。しかしそのラインで本体側に張るには無理がありそうだしその痕跡がない、張るならやはりフルーカラー側だったにちがいないのだ。
しばらく考えた末に、本体側の美しいホーローに耐火セメントを塗るよりも、フルーカラーに残る接着の跡が何よりの証拠だとばかりにファイバーロープをフルーカラーの側に張った。元通り本体に取り付けてみるとバッチリ隙間がなくなって具合は良さそうだ。
まあ、初心者のすることなのであまり真に受けないように。私にもワカラナイ。シーズン中も様子を見ていこう。
チェンブレーキ
私のチェンソーはカーツポーランのCS220。アメリカ製。ネットで2万円そこそこの低価格にもかかわらずチェンブレーキや防振機構を搭載している。特にチェンブレーキは不意のキックバック時にチェンを瞬時に止める大事な安全機構だ。
ところが気づいてみればこのチェンブレーキが効かなくなった。ストップ状態になっていてもチェンが回るのだ。エンジン始動時もいきなりフル回転する。慣れたとはいえ、このまま緊急時にも止まらないでは意味がない。
今年の4月にチェンソーデビューして以来、8トン?いや10トンは切りまくったが、たかがこの程度でチェンブレーキが壊れてはイカン。それとも私の扱いが悪かったのか?停止状態なのにフルスロットルで回し続けたとか?あまり覚えていない。
確かに「ホームセンター仕様、長時間のハードな使用は向かない」、などとハナから馬鹿にしたコメントつきで売られていた。ようしそれならオレが使ってやろう、と思うのが私という人でありまして・・(笑)。
チェンブレーキが効かなくなるというのはどういう原因だろう?
声を大にして言っておくが、チェンソーはこういうトラブルを面倒見てくれる近所の専門店で買うのがベストだ。もしくは容易に情報もパーツも入手できる国産量販メーカーのものがいいね。
しかしまだまだ働いてもらうぞ。お前がいたから薪が作れた。がんばれ、カーツポーランCS220。
スローライフに忙しい
テレビでスローライフの番組をやっている。
スローライフ・・・スロー?・・・「スローモーションでゆっくり動いて暮らすことか?」なんて子供たちとテレビにツッコミ入れながら、わざとスローモーションになって戯れる。たぶんどこにでもある家族団欒のひととき。
そう言いながらもただ漠然と、のんびりまったり時間が流れて何事にも急がされない自分スタイルの暮らし・・・・程度に思っていた。薪ストーブの暮らしをするまでは。
最近、わかったことがある。
スローライフってのは手間と時間をかけるということ。なんで手間と時間がかかるかと言えば自分でやるから。スイッチポンの世界じゃない。だからとても忙しい。体力もいる。
スローライフってのはゆっくりのんびりの暮らしじゃない。
やることいっぱいでとっても忙しかったのだ(笑)
薪の鳴る音
薪の鳴る音を聞いた。
今日も暑くなるぞ。そう思いつつ薪棚のある自宅の車庫でふと立ち止まると何かの音がする。何だろう?耳をすましていないとわからないごくごく小さな音。熱した鉄板が冷える時のような音。
「カンカン」、「カンカン」、「カンカン」
何の音だろう?見まわすが音の主がわからない。目で探すのをやめてじっと動かずに耳をすましているとやはり確かに聞こえてくる。
見上げればそこにあるのは2立米ほどの薪棚。
薪だ。そうだ薪が鳴っているんだ。
「カンカン」、「カンカン」、「カンカン」
「カンカン」、「カンカン」、「カンカン」
気づいてみればあちらこちら薪棚全体が鳴っている。
「チリチリ」、または「カリカリ」、ならカミキリムシだろうとすぐ見当がつく。しかしこれは生き物が何かをして発する音には思えない。真夏の暑さで発する何か自然現象のように思えて仕方ない。
ムシでないとしたらどういう理屈で鳴っているのだろう。木肌が割れる音か、収縮して弾ける音か。朝の最低気温は19~20度。日中は35度まで上がる。この気温差で薪が大きく収縮しているのだろうか。
木ってやつは、薪ってやつは本当にかわいいもので観察しがいがある(笑)。
真夏の暑さを越えてどんどん乾燥していく、楽しみなことです。
ブロワで集灰?
私だけだろうか?集塵機能付きのブロワで灰掃除をしようとしたのは。
声を大にして言っておく。ブロワで灰掃除は無理だ。というか灰の粒子が細かすぎて黒いダストバックを通過してしまう。知らずにスイッチを入れた途端、部屋中にもうもうと灰が吹き出してしまい大騒ぎ。
灰掃除用にとホームセンターの1,400円の安売りで買ってきて済まそうと思ったが、見事に無駄な買い物になりそうだ。
もっとも、灰にも対応したダストバックがあればバッチリなのだが。
(ちなみに写真の組み立て方は送風だね)
ファイバーロープ補修
剥がれていたエアープレートのファイバーロープを接着する。1シーズンしか焚いてないので交換ではなくそのまま接着し直すことにする。
接着には耐火セメントを使う。接着の作業自体は難しいことはない。要はボンドでロープを貼り付けるだけだ。
ロアーファイアバックのファイバーロープも取り外す際に下部分だけ剥がれてしまった。しかもマイナスドライバーでガンガンこじったので少々痛み気味だ。まだ構造を知らない段階だったので無理もないが、写真の部分をあんまり突っつくとファイバーロープを痛めてしまうぞ。ロアーファイアバックを外す時はゴムハンマーで軽く叩いて振動を与えたり、手で前後左右にこじる程度でよろしい。
しかし新品のファイバーロープに交換した方がより確実かな?フロントドアやグリドルのように紙を挟んで確かめることはできないのだから。
エアープレートを外す
ということでブラシで煤落としのはずがエアープレート外しになった。マニュアルにこの件の記載はない。マニュアルに書いてないことは初心者のうちはやらない方がいいとわかっているのに、それでもやってしまうから初心者なのだ(笑)。
でもさすがに向かって右側のエアープレートは空気調整レバーのパーツがあると思われるので手を出さないでおく。試してみたのは向かって左側だ。2本のボルトで外せるはず。
外してみると、、、、まさしくこれは一次燃焼空気の通り道じゃないか。だから名称がエアープレートなのか(笑、気づくのが遅い)。背面の一次燃焼空気の取入口から入った空気はこのエアープレートの空間を上昇して前面へ動き、アンコールのガラス面の上からエアーカーテンとなって降りてくる。なるほどマニュアルの図解の意味はこういうことか。
思いがけず一次燃焼空気の流れがわかったが、ということはこのエアープレートの気密はとても大切じゃないか。もしここから空気が漏れたらエアーカーテンはおろか水平燃焼にも支障が出そうだ。
しかし接着していた耐火セメントは取れてファイバーロープも剥がれてしまったぞ、ダメじゃないか(笑)。初心者の私が元通り補修して気密を保って取り付けできるのか?(笑)
それにしても1シーズンしか焚いてない状態でエアープレートまで外す必要はなかったね。数年後の完全オーバーホールかセラミックボックスを交換する時くらいまでは触らないでいいかも。せっかく気密が保たれているのだし、第一、外しても掃除するところはない。綺麗なものだ。灰や煤が詰まっていたあの隙間も空気の流れに関係ない空間みたい。適当に掻き出しておけばいいみたいです。
ブラシで煤落とし2
ところで一次燃焼空気はアンコールの内部のどこをどう流れていくんだろう?
というのもシーズン中に灰を溜めまくった失敗で二次燃焼室に大量の灰が侵入したように、一次燃焼空気の流れもどこかで塞がったり効率が悪くなっているかもしれない。できる限り灰や煤を取り除いて、アンコールを綺麗な体に戻してやりたいのだ。
灰はすでに抜いてあるから、内部にこびりついた煤をブラシで落とす。あまり派手にやると部屋中に煤の粒子が浮遊するので地道に少しずつやる。私が使ったのは金属製のワイヤーブラシでなく柔らかいナイロン製のブラシだ。
それにしても気になるのは左右のエアープレートの隙間だ。一見してわかるこのエアープレートと本体との隙間は何なのだ?この隙間の中にたくさんの灰や煤が溜まっている。必要無ければエアープレートはきっちりと隙間なく本体に取り付けられていてもよさそうなのに、この隙間は空気の流れに関係あるのか?この裏側はどうなっているのだ?灰や煤が溜まって問題はないのだろうか?
ようし、次はエアープレートを外してみよう。