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天板のホウロウ補修6
アンコール触媒機#2550、天板のホウロウ補修も補修液を塗って仕上げだ。以前も書いたように、私はホウロウレッドの赤に黒を混ぜてよりマッチした色を作りたい。ホウロウ補修液はそのままだと昼間はバッチリ色が合っていても、夜の落ち着いた灯りの下では明るく浮き上がって見えるからだ。
ざっと塗ってみて色の確認。色は問題ないよね。念のため昼間の明るい陽の下で確かめてみる。それが下の画像。かなり暗く見えるね。当然だよ、夜に合わせた色で塗ってるんだから。ここから少し明るめに調整するのが妥協点。
しかし昼間の明るい陽の下ではよく見える。この筆塗りの見苦しさはどうだ?綺麗に仕上げようとするあまり筆をゴチャゴチャ動かしているうちに粘度が上がってしまったんだな。上塗りして消せばいいとしても、しかし気に入らないのでやり直す。
一旦塗った補修液を紙ヤスリで削って平滑にし直して、そこで引っ張りだしてきたのがエアブラシ。エア缶と一体になってる簡易セットだ。これはこれで昔は有名な画材だった。コンプレッサーを使ったエアーツールには及ばないがこれで面塗装やってみる。
どうだろう?エアブラシの均一な平滑感はいいとしても違和感ありすぎ。そもそも色合わせに失敗してるし。昼間に作業したせいだ。下の画像の通り、夜は浮いてしまってる。
そして何よりも、エアブラシだから輪郭のボカシは自在のはずがかえって際立ってしまってる。このあたりは経験値の差だな。古いエア缶のせいもあるかもしれない。塗料や塗装に知識のある人なら解決できるんだろうけど、試行錯誤しようにもエア缶の残量に不安がある。作業はここでストップ。
しばし考えた末、仕切り直すことにした。やり直しにも慣れてきた、笑、ペイントうすめ液で拭けば補修液はすぐ溶けて拭き取れることもわかった。
洗浄&脱脂し直して3回目。作業は夜。とった手法は筆塗り。時間をおいて2度塗りし、最後に何度か修正を加える。作業の様子の写真はないよ。一心不乱にやってるから、笑。ここからは完成画像だ。
ホウロウ補修液は筆塗りがやっぱり相性いいのかもね。細かな塗りにこだわらずサッと塗って、しばらくすれば補修液は自重でいい感じに落ち着いてくる。アバウトな仕上がりもそれがホウロウや鋳物の質感に合ってるようだ。
いい感じ。夜の落ち着いた光の下では満足だよ。パテ盛りの違和感はほとんどない。もう少し色合わせを修正したい気がするけど、筆塗りはあとでいくらでも追加修正がきく。フロントドアやウォーミングシェルフもドラゴンも補修したし、これで15年目のホウロウ補修は良しとしよう。
それにしてもこんな大面積の補修になる前に、小さな欠けや剥がれのうちに対処することだね。見栄えの問題もさることながら、大切なことはパテで埋めて塗装して空気や水を遮断して鋳物を守る。放置してるとホウロウの見えない裏側を錆がどんどん侵食していくんだ。
さて、補修した部分の耐久性については様子を見るしかないが、あまり期待できない気がする。鉄鍋とか置いたら擦れてすぐ白いパテが露出しそうだし。
一方で、こうした補修がかえって美観を損ねるから「補修しない」という選択もあるかと思う。補修した時点ではキレイに見えても長い目で見れば無駄なこと。私もそう考えた時期があったけど、やはり錆に対処しないと剥がれは拡大する一方だ。あとはボロボロになるのを待つだけ。今回私はホウロウをカッターで削り取ったりミニルーターで研磨するという極端な経験もしたし、もう怖いものはない、笑。これからは躊躇せず補修を加えていけると思う。
天板のホウロウ補修5
アンコール触媒機#2550、15年目のホウロウレッド。パテ盛りと整形を続けよう。1回目のパテ盛りは上の画像の通り。凸凹ゴテゴテだが気にしない。これから削るんだ。
私が使うのは100均の紙ヤスリ。そして紙ヤスリを巻いて使うサンドペーパーブロック。こいつはサンディングブロックとか、紙ヤスリブロックとかいろいろ呼ぶらしい。まあ作業がしやすい。それとマスキングテープ。そして部分的にパテを追加するための平筆。
やることは画像を見れば一目瞭然。保護したいところにマスキングテープを貼って、あとは紙ヤスリで均一に削っていく。指で撫でて凹凸を確認しながらまた削る。マスキングテープは紙だから当然破れてくるのでその都度貼り替える。
パテの硬化時間は「完全に乾燥したら」というアバウトさだが、私は24時間後にこの作業をしてる。それにしても24時間後でもパテは柔らかいよ(鋳物やホウロウの硬さに比べて)。紙ヤスリで容易に平らにできてしまう。こんなに柔らかくては耐久性が不安だが、おそらく焚いて温度が上がれば硬化するんだろう。してもらわないと困る。
さて、1回目を削って仕上がりは上の画像の通り。パテにところどころ凹みがあって削れてない箇所がある。ここを2回目のパテで埋めてまた削る。このくり返し。
3回目、ここで限界だ。整形したパテが天板のレベルとほぼ同一になってきてる。これ以上やると削らなくていい周りのホウロウをさらに削ってしまう。最初から3回やるつもりだったのなら回数ごとに少しずつレベルを下げていけばよかったね。でもまあ、素人レベルのパテ盛りとすれば上出来だろう。天板を手で撫でてみてもほぼ違和感はない。平滑だよ。自分的にはオッケーだ。
ちなみに紙ヤスリは#100番で荒削りして、#200番前後で整えて、#400番で仕上げという感じでやった。研磨に詳しくなるともっと使い分けるのかな。
長くなるから割愛してるけど、フロントドアやグリドル周辺、サイドパネル、ウォーミングシェルフなど、欠けてるところは同じ作業をしたよ。やりだすと止まらないね。気づかないところまで気づいてしまうし、笑。
次はいよいよ赤の補修液を塗るぞ。
天板のホウロウ補修4
アンコール触媒機#2550、15年目のホウロウレッド。
パテ盛りの前にまず脱脂しようと思って、だが手元にあるのはイソプロピルアルコールしかなくて、これしかないので脱脂&細かな粉塵の清浄のつもりで歯ブラシで擦ってペーパータオルで拭き取った。
さてホウロウの補修パテだ。新品で購入したのだが最近はラベルすらもないらしい。中身さえ確かならどっちでも構わないが商品についての最低限の情報は記載する責務はないんだろうか。開けて見ると内容量が少な。以前もこうだっけ?
しかしこのパテ。作業性は最悪。塗るという作業、つまり、塗って足りないところ多すぎるところ加減しながら過不足なくキレイに塗って整えるなんて作業は無理。ガバっと盛ってそれを押し広げるだけ。アバウトな作業性。このことはもちろん、この補修パテはこんな大面積を想定したものでなくて、ちょっと当てて欠けた部分だけの補修が前提なんだろうから、私がどだい無理な作業をしているということの再認識にすぎない。
ヘラであろうと筆であろうと満足いくようにキレイには塗れないので、まさしく「パテ盛り」そのままにパテを盛った。その様子の画像はないよ、一生懸命集中してやってたから。
24時間は乾燥だ。というか私の場合は次の休日まで。
次はそれを紙ヤスリなどで工夫して均一に削り、不足部分には再度パテを盛る。平滑を満足するまで最低3回はくり返す。そんなつもりで臨む。
天板のホウロウ補修3
アンコール触媒機#2550、15年目となるホウロウレッド。天板のホウロウ補修の続きだ。
ホウロウの浮いてる部分はカッターで削ってしまい、ここで取り出したのがミニルーター。ホウロウの剥がれ拡大を止めるには、下図のような処理をした上でパテで埋めればどうだろうと思ったんだな。
要するにエッジが立たないよう滑らかに削ってホウロウがそれ以上剥がれるキッカケを与えない。同時にパテを盛った時の境目もなじむのではないか。そう思ったんだな。
次に、パテを盛るために下地となる鋳物の表面をどう処理したらいい?錆を取り除いて脱脂するとしか知識はない。ルーペで見ると細かな錆があちこちに出てる。紙ヤスリでは細かな凹凸の錆まで取り切れまい。
ならばとミニルーターの研磨用ビットで鋳物の表面をまんべんなく削り始めた。こういった作業の理屈は知らないが、とにかく錆を完全に取り除いて鋳物本来の表面に整えた方がパテは定着しやすいはずだ、たぶん。
そのうち電動ドリルにビットを差し替えて、平坦を心がけて研磨していったよ。
あくまで素人の私が思いついてやってることで真に受けても知らんが、笑、結果はどうあれ、関心のある人の参考にはなるだろうか。
さて、次はパテだ。ホウロウの補修パテを均一に盛って、乾いたら均一に削って平滑にした上で塗料を塗る。やることは簡単だが難しい。できるんだろうか。こんな大面積を。
天板のホウロウ補修2
前回のつづき。改めて天板のホウロウを観察するためにまずスチールたわしで汚れをとる。
煮たり焼いたりした汚れはこれでバッチリ取れる。問題はホウロウの剥がれだ。
さすがに15年経つとホウロウもこうなるってことだ。このことは前回書いた通り、ホウロウの剥がれ方には2種類あって、何かをぶつけたり当てたりする外部からの衝撃と、長年の使用と高温による経年劣化で浮いたり錆が発生して内部から剥離していく、というパターン。そしてひとたび剥がれて鋳物が露出すれば、その2つが同時進行で剥がれを拡大させていく。そんな感じ。
さてどうする。
指で触れば中途半端に剥がれて浮いたホウロウがボロボロと剝けてくる。もし1年目や2年目だったら泣けてくるんだろうね、笑。私はもう慣れてしまって、これだけ高温で酷使してればさもありなんと思う。よく頑張ってるよアンコールもホウロウも。
大切にしたいあまり剥がれに対処しないでおくとシーズン中も必ず剥がれる。雑巾で天板を拭くたびにその破片を集めることになる。
いっそ剥がれたり浮いた部分は思い切って取り除いてしまおう。だってその下ではホウロウは剥離していて拡大するのは明白なんだから。そのうちカッター持ってきてこれ以上剥がれないだろうという部分に達するまで削り始めた。
日本中で大事なアンコールのホウロウをカッターで削ってるヤツはそうはおるまい。ホウロウの消耗とつき合うと決めたんだ。やる時は思い切ってやる。
次回は剥がして露出した鋳物の下地処理についてだ。もう止まらないよ。
ファイバーロープの交換2
アンコール触媒機#2550、ファイバーロープの交換の続きだ。必要となるものは、まずファイバーロープ。ファイバーロープの入手についてはこちらに詳しく紹介してる。「アンコールのファイバーロープ」
次に耐火セメント。黒ラベルがメタル用。赤ラベルがガスケット用。今回のような軽作業は赤ラベルでいく。
作業内容はカンタン。まず濡れぞうきんで溝を拭いて軽く湿らしておいて、耐火セメントをチューブを絞りながら置いていく。チューブタイプの耐火セメントはあらかじめチューブを揉んで柔らかくしておくことだね。とくに保管期間が長くなってると内部では水と分離してたりするから私は結構入念に揉む。
絞りだしたセメントを私は指で均一にならす。ドライバーとかヘラでやれば汚れないのに、私は自分の指先が一番だ。盛り過ぎた場所や、薄い場所を均一にならして結局のところ少量の耐火セメントで済む。あとはファイバーロープを「決して引っ張らないよう」そのまま溝に置いていく。
最後はハサミで切って終端の処理はガスケットボンドを数滴垂らしておく時もあるし、マスキングテープを巻いておく場合もある。
できあがったら、指で触れながらファイバーロープの均一状態を確かめて、接着が甘いと思う箇所は耐火セメントを足し、あとは24時間放置。
あくまでこれは私の場合。探している人には参考になるだろうか。
天板のホウロウ補修1
アンコール触媒機#2550、ホウロウレッド。
15年目のメンテナンスを始める時、「天板の反り」のことを書いた。その反りによってホウロウの剥がれが目立つとも書いたが、観察しているうちにこれは普通の経年なりの剥がれであって、天板が反らなければ剥がれなかったというものではないと思うようになった。
画像では天板の右側に剥がれが集中している。我が家ではこちら側にキッチンや生活空間があり、ヤカンや鍋を置くのはいつも右側からなのだ。グツグツ煮物をして吹きこぼれることも日常茶飯事。
ウォーミングシェルフを外してみると左右で対照的。やはり右側の剥がれが激しい。ウォーミングシェルフで隠れてるはずの部分がボロボロだ。これは気づかなかったよ、参ったな。
さらにウォーミングシェルフの裏側にも錆が出てる。左側はまったく綺麗なんだから、やっぱり右側はキッチン側で生活空間に近いからなんだろうね。
まだあるぞ。オーナーでなければ観察することもないと思うが、よく見ると天板のホウロウの表面に消耗がわかる。ひび割れではない。あくまで表面の細かな筋だが確実に消耗してる。ヤカンや鍋を置く置かないに関わらずだ。
また明らかにホウロウが浮いてる部分がある。その下ではホウロウが天板から剥離してたぶん錆が発生して剥がれが進行しているんだろう。
こうしてみるとホウロウの剥がれには、外部からの衝撃と内部からの剥離、の2種類がありそう。外部からの衝撃は気をつけることで対応できるが、内部からの剥離は長年の使用と高温による経年劣化というべきで避けることはできないんだろうな。
以前ツタンカーメン王の黄金のマスクもホウロウ仕上げだと書いてホウロウの輝きに感心したものだけど、ガラスケースの中の装飾品と違って薪ストーブは生活品だからね。そりゃ毎日使ってるんだから。ガンガン高温で焚いてるし。100年どころか、15年20年で限界とする考え方も無理はないのだろうか。
となれば、この先ホウロウの消耗とつき合っていくことになるんだから、ここはひとつ、天板のホウロウ補修に挑戦してみようと思う。
ファイバーロープの交換1
アンコール触媒機#2550、ファイバーロープの交換をしよう。今回するのはロアーファイヤーバック。
ファイバーロープは白く固くなれば消耗のサイン。そうでなくても高温と圧着で弾力も失われ役目を果たしていないと思えば交換してる。今回、消耗してるのはロアーファイヤーバックの上部で下部は問題ないが、ツギハギで張り替えるよりも私は全交換するよ。
古いファイバーロープは手で剥がせばぺりっとめくれる。次が残った古い耐火セメントの除去だ。しかしこれ、前回貼った時の耐火セメント盛り過ぎだね。ロアーファイヤーバックは取り付けっぱなしで可動する部分じゃないんだから、耐火セメントは取り付け時に位置ずれしない程度で十分。つまり指やドライバーでセメントを適度に塗り伸ばして厚くなりすぎない方があとが楽。
さて、古いセメント削るにはドライバー使うとドライバーの方が削れて丸くなるので最近はタガネでやってる。そしてハンマーはゴム。自分の指を打って悶絶しないため、笑
本当にこれ除去できるの?って最初は億劫に思うけど、取り掛かればスムーズに進む。難しいことはない。大雑把にグルっとタガネで砕いて削ったあとは、ワイヤーブラシで擦ればほぼ大丈夫。ここから細かく完全に取り除く人もいるだろうけど、私はだいたいでオッケーとする。ダメ?笑
ここまで休日にのんびりやって小1時間程度。次はファイバーロープを貼ろう。
condarのコンバスター4
さてコンバスターだ。2012年から2018年まで7年も使って画像の通りだ。壊れないんだなこのコンバスター。以前は1年や2年でバキバキに壊した私だというのに。なぜこのコンバスターは壊れないのか、こちらで何度も書いた。
(「condarのコンバスター3」、「condarのコンバスター2」)
次シーズンも使う?
いや、このコンバスターもさすがに消耗して触媒機能はかなり低下しているはずだ。7年目は煙突からの煙が目に見える場面が多い気がしたし、臭いも気になった。製品としての耐久性は5~6年または12,000時間。さすがに8年目はないだろう。いい加減交換だ。そのつもりで新品のコンバスターは用意してある。
ところで新品のコンバスター、こいつの品質はどうなんだろう?
実は私がずっと書いてるコンバスターの記事について、結論を言えば正確なことは何ひとつ確かめられていない。数社に尋ねたが「正規ルートの正規品ですから問題ありません」との回答のみ。正規とは?製造元や流通に関して品質を担保する何か情報は?
まあ業界人でもないただのユーザーが食い下がってする質問ではない。もう廃盤になった薪ストーブのアクセサリだしね、供給あるだけ有り難いとすべしだ。
で、いくつかの選択肢の中から新品のコンバスターを購入した。condarでもCC257でもなく”30001152”の品番のついた従来通りの流通品だ。よせばいいのに、いったん元に戻って比較しようと思ったんだな。
例によって製造元が明示されてない。誰がどこで作ったものなんだ?2017年製造の刻印が。外枠が見たことないタイプ。改良品かな?ほどほどの品質の廉価版?それとも・・・?結果はいかに。またいずれ書くことになると思う。
天板の反り
15年目を迎えるアンコール触媒機#2550、ホウロウレッド。外観はそれなり消耗してきたね。私は気にならないタイプなので特にマイナスに感じないけど。
書くとすれば天板のホウロウの剥がれが目立つ。よく観察すると天板が反ってるんだ。天板の中央あたり、ダンパー裏の煙突の付け根あたりが膨らむように盛り上がってる。画像で伝わるだろうか?定規を置いてみればわかる。天板の左側を支点にしたら右が大きく開くから、中央あたりが盛り上がってる。
あれだけの高温にさらされ続ければ無理もないかな。ガンガンに焚いた14年間だったからね。
ホウロウのとくに煙突側の剥がれはこの反りによるものが大きいと思うんだ。そして鍋やヤカンを使うことによる普通の剥がれが加わる。果たしてパテで補修して意味あるかな?面積が大きいし、天板は膨らみ傾向にあるんだし。
これはこれ。そういうもの。心機一転、天板を交換するとか、機種変更するとか考えないこともないが、それはそれ、いずれその時のこと。
ただ天板が反るということも経年で起こるんだね。いや、ガンガンに焚き過ぎた結果、私んとこくらいのものだろうか。
これら以外に外観の変化はないなあ。とくに画像ではまったくわからないだろうね。実際、キレイなものだよ。