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二次燃焼をモニターする3

2009/02/06   -シーズン4, 薪ストーブ

二次燃焼をモニターしてわかったことその3。
「二次燃焼室が温まるには時間がかかる」。
それも「想像以上に」。
通常、焚きつける時はダンパーを開けてぼうぼう温度を上げるが、この時、二次燃焼室のデジタル温度計はなかなか上昇しないものだ。グリドルは300度を越えたのに、二次燃焼室は80度にもなってない、なんてことがよくある。
つまり焚きつける時のドラフトは、ほとんどがダンパーから煙突へと一直線。思ったほど二次燃焼室を通っていないのだ。
30分でようやく二次燃焼室は100度を越えるかどうかというイメージ。グリドル中央の温度が230度でダンパーを閉めろというが、仮に二次燃焼室が200度になるまで待つとしたら、たっぷり1時間はかかるにちがいない。
私たちは焚きつけてものの15分20分でダンパーを閉める、という操作をよくする。だがその時点では二次燃焼室もコンバスターもちっとも温まっていない。作動できる準備は整っていない。だからダンパーを閉めて燃焼を切り替えた途端、デジタル温度計が一気に400度500度と上昇しても、しばらくは煙がモクモクと排出されるわけだ。
アンコールの取扱説明書の記載に「1時間」とある意味がわからなかった。
この「1時間以上経過してグリドルの温度計が230度を超えていたらダンパーを閉める」という記述は、グリドル230度が合図なのではなく、ストーブ本体が温まって熾きもたまって二次燃焼の準備が整ったらダンパーを閉めなさい、と言いたいのが主旨なのだ。それが1時間以上と書いてあるのだが、時間の長さはともかく、それくらい二次燃焼室を含めて全体が温まるには時間がかかるということなんだな。
・・・・当たり前か、(笑)
まあ、15分であれ1時間であれ結果的に二次燃焼は始まるのだから、慣れている人にとっては同じこと。私だってうっかり忘れない限り1時間は待たない。

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二次燃焼をモニターする4

2009/02/07   -シーズン4, 薪ストーブ

デジタル温度計で二次燃焼をモニターしてわかったことその4。
「温度計はグリドルの中央」だ。
薪ストーブに必須のバイメタル式温度計。アンコールの場合はどこに置く?
グリドルの中央か?、あるいはストーブトップの煙突側か?
私も二次燃焼をモニターするまでは煙突側だった。慣れた人ほどそこに置く口コミ情報を真似たのだ。そしてそこが常時300度なのが最高のドライブ状態だと思っていた。
だがモニターするとよくわかる。ストーブトップ煙突側で常時300度ということは、その時の二次燃焼室というのは800度、900度に迫る高温が継続しているか、それ以上になっている可能性がある。つまり焚きすぎの恐れがあるんじゃないだろうか?
二次燃焼をモニターして感じたベスト状態の温度域は、二次燃焼室500~700度、グリドル250~350度、煙突側250~260度前後。もちろん例えばの数値だが、このイメージで家じゅうぽっかぽか。一次燃焼も二次燃焼もバランスよく、ご機嫌にドライブして実にあったかい。
それと比べると、煙突側のあの位置で300度とは瞬間最大値ならともかく、そこまで常に高温にする必要はないと思うようになった。

そもそも温度計はグリドルの中央に置くのがメーカーが設計した仕様だ。
グリドルの中央で何の温度を見るかといえば、ダンパーを閉めて二次燃焼に移るとき230度あたりを下回っていないことを確認すること。
そして350~400度あたりを目安に空気レバーで出力を下げるべきときを知るということだ。この2点を知るに尽きると思う。
すでに焚き方を会得して温度管理に慣れた人ほど必要ないので煙突側に追いやってしまうが、わかってもいない1年目の私がそれをいきなり真似ては、何の温度管理の目安も掴めないのだ。

また上の図のとおり、ストーブトップの煙突側の位置は何の温度を反映するだろう?構造的に見ても、一次燃焼でも二次燃焼でもない、正確な排気温度とも言い難い。これらの温度が入り交じっている鋳物全体の温度なのだ。これが目安になるのは、すでに温度管理に経験ある人だ。
焚き方や温度管理にこれから慣れようとしているアンコール(触媒機)初心者なら、バイメタル式の温度計はグリドルの中央で、操作すべきタイミングをしっかりモニターすること。基本情報としてはこちらがおすすめだ。


追記だ。
最近のアンコールの取扱説明書には「トップ煙突側に置く温度計は実際より50~100度低い」と記述されている。ということは、あの位置で常時300度というのは、グリドルでいう常時350~400度ということになる。やはり高温すぎるね。


さらに追記しよう。
温度計が気になる人は多いみたいだ。私は温度計は一つあれば十分で、温度計など使ったことないという人もいるくらいだから、まったくこれは好みの問題だと言っておこう。好きな人は2つも3つも持ってる。もし気になるというアナタは温度計が好きなんだろう。
アンコール触媒機#2550を使う初心者の基本情報としては、記事に書いた内容で私はいいと思う。それで温度管理に慣れたらあとは興味次第で好きにすればいい。
温度計がひとつならグリドルの中央。
二つならグリドルの中央と煙突。あるいは本体の側面。
三つなら、、、笑。

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二次燃焼をモニターする5

2009/02/08   -シーズン4, 薪ストーブ

二次燃焼をモニターしてわかったことその5は、
「ナラの高温」だ。
ナラは相当な高温で燃える。
みんなも知っているし、自分でもナラは最高に暖かいと言ってきた。デジタル温度計でモニターすると、よく乾燥したナラが燃える時の二次燃焼室の温度の推移は違う。気づくとあっと言う間に800度で安定していたりする。一次燃焼で空気を多めに燃やしても高温だし、空気を絞っても高温だ。絞っても絞っても逆に上昇する一方の時もある。そして暖かい。
むろん他の樹種(雑木)でも高温になるが、それは薪の量、空気の通り方、空気量など、燃えやすい条件が外因として揃ったと言うべきで、ターボがかかったようなナラの高温が長時間持続する様子とはやはり違うと感じる。
「ナラを燃やしているとたいていの窯は早く痛む」
と言った職人さんの言葉を思い出した。
(痛む窯はたいていナラを使っている、だったかな?)
陶芸の窯か、風呂の釜なのか、昔の鉄板ストーブの話なのか定かでないが、ナラの高温とコンバスターの破損に関連はないのだろうか?
コンバスターをすぐ壊す人はナラをメインで焚いてないか?
逆に、ナラにこだわらずたくさんの樹種で焚いている人のコンバスターはどうだ?
案の定、私はナラがメインだ。所有する7~8割はナラで、巡航運転で焚くメインの大割、中割は、わざわざナラばかりを選んで2~3本投入する。高温の単一樹種だけが燃えることは薪ストーブ(コンバスター)にとって想定の範囲だろうか?
、、、あくまで私の仮説。ナラはコンバスターに悪いなどとすぐに短絡してもらっては困るぞ。私もそんな結論はイヤだ。
今後も様子を見て、いつか理解に繋がるといいね。

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二次燃焼をモニターする6

2009/02/09   -シーズン4, 薪ストーブ

上の写真はある日、スロートフードが赤熱した場面だ。
ビールを飲んでネッ転がっていてふと見ると赤熱している。鉄が赤熱する温度は800度とも言われ正確にはわからないが、いかにも変形しそうだしオススメできるものではない。メーカーもストーブのパーツを赤熱させるなと言っている。
ところがこの時、二次燃焼室をモニターするデジタル温度計は750度。特別高くもない、普通だ。これだけ赤熱しているのだからコンバスターはさぞや燃え盛り、二次燃焼室を高温で焼いていると思ったのに。
代わりに最高記録なのは、一次燃焼のグリドルの中央だ。この時400度。つまり尋常でない高温になっているのは一次燃焼の方だ。この日、スロートフードが赤熱したのはコンバスターが過燃焼したからでなく、一次燃焼の高温がきっかけなのだ。

私はコンバスターが壊れる理由を二次燃焼室に探そうとしていた。だが二次燃焼をモニターするうちに、コンバスターはそれ自身で勝手に燃えすぎたりしない。そうさせているのは一次燃焼だと思うようになった。
「高温の未燃焼ガス」と「未燃焼ガスの量」、この条件が一気に揃うとコンバスターは激しく燃える(注*)。条件を揃えるかどうかは、一次燃焼室の燃え方次第なのだ。それは空気レバーの操作はいうに及ばす、薪の量、樹種、時間とタイミングなどこれらが私の場合は条件を揃えやすい焚き方になっているのだろう。
(注*)もちろん二次空気が欠かせない。ただこの時の二次空気はほぼ一定かつユーザーは操作して量を変えることはできないのだから、唯一、制御できてコントロールすべきは一次燃焼ということになる。
「薪ストーブとは一次燃焼である」
アンコール触媒機はその抜群の性能からつい二次燃焼システムに意識がいってしまうが、二次燃焼は副次的に用意されたシステムであって、本来はそれほど意識しなくても発揮できるようになっている。
それよりもアンコール本体のほとんどを占める一次燃焼室の大きな空間にこそ注目しよう。一次燃焼をいかに良く焚くか。そして適度に焚くか。コントロールすべきは一次燃焼なのだ。


追記だ。
この記事のコメントで同じアンコール触媒機のnnishiさんがたいへん参考になることを書いている。なぜ自分のコンバスターは壊れるのか、ひとつのヒントになるだろう。

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VCストーブはこうして作られる

2009/02/13   -シーズン4, 薪ストーブ


誰か上の画像のリンクを翻訳してくれないか?(笑)
本題としては正直それが言いたいのだが、バーモントキャスティングスのストーブがいかにして作られるかが映像になっている。「アメリカンビルダー」という番組の一つのエピソード。
ディファイアントで紹介しているがまさに鋳物の鋳造工程。スクラップを溶解して鋳型に流し、巨大な振動機?で型を粉砕し、鋳物を取り出してる。バリを取ったり、組み立てたり、塗装したり。
勝手な想像だが、金属成分の比率?とか、塗装の配合?とか、他にも実験らしい箇所も見てとれるし、おそらく全ストーブのオリジナルの鋳型なんだろうがズラリと倉庫に保管されている。世界のバーモントキャスティングスのストーブはここで作ってたんだぜ、っていかにも誇らしげだ。
意外と機械化されてるんだろうが、いつか見たような工場というか、懐かしいというか、暖かいというか、いかにも薪ストーブ鋳造してひとつひとつ組み立ててます、って映像だ。
大好きだね。
まあ、見る人が見れば見方は違うんだろうが、、、、英語で喋ってる内容が知りたい(笑)
ちなみに、CFM社はいつの間にかMHSC社に合併している。2008年から。メールするならそっちだったんだね。再編にしろ買収にしろ、バーモントキャスティングスやダッチウェストのブランド名は受け継がれていくし、力のある会社によって薪ストーブづくりが充実するならそれも悪くない。コンバスターもステンレスになることだし、薪ストーブはこれからも楽しみだ。
MHSC(モネッセン・ハース・システムズ・カンパニー)
http://www.mhsc.com/

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デジタル温度計6

2009/02/27   -シーズン4, 薪ストーブ

案の定、私が使った秋月電子のステンレスタイプのプローブも約2ヶ月で交換だ。
写真のとおり、ボロボロ。熱でやられてステンレス管も裂けてしまった。当然まともな温度は表示しないからお払い箱。「二次燃焼をモニターする」で書いた位置で長持ちするよう測定していたのだが、それでも耐えられなかったということだ。
毎日毎日、800度にもなる高温で焼かれ続けていれば無理もないといったところか。700円という安価だからいいものの、プローブだけで数千円から数万円もするようなちゃんとしたデジタル温度計だったらとてもやっていけないね。

よくみるとリード線タイプのプローブをステンレス管で保護しているだけの構造みたいだ。ならばと温度を感知するのであろう先端部分だけを残して、耐熱テープでステンレス管をグルグル巻いてみることにした。少しは耐久性が増すだろうか。
新しく替えたばかりのプローブは感度がいいね。気持ちよくぽーんと700、800度で安定した温度を表示する。ものすごく上手に焚けてる気にしてくれる(笑)
逆にいえば、高温に焼かれて温度表示の精度は日々落ちていってたんだろう。それはたぶんコンバスターの性能にもいえることなんだろうね。

ダッチウェストでは二次燃焼をモニターするプローブ温度計が標準仕様のように、アンコール触媒機でも二次燃焼をモニターする必要性は少しも変わらないはず。本来は何らかの方法で標準仕様であっていい。
もしくは壊れないコンバスターと二次燃焼室。それがクリアできたらアンコール触媒機のアドバンテージはますます揺るぎないものになると思うのにね。

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