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薪づくりの極意は忘却

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薪を運んでいて迷ってしまった。これはいつ割った薪だ???本当に記憶がない。2年ほどブログを休んでいたので記録もない。昨年か、一昨年か?春か秋か?全部で9つの薪棚があって、古い順にこの薪棚は何番目なんだ?「薪づくりの極意は忘却にあり」などとテキトーなことをうそぶいていたら、本当に忘れてしまって笑ってしまう。
外観と手にした感触で比較するしかないけれど、今度はその割った時の様子が思い出せない。
中にはなんでこんなに細かく割ってるんだ?ってのが積んである。3cmほどの小枝までご丁寧に半割にしてあったりする。

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こんな細いYの字でなに遊んでるんだ。こんなのちまちま割ってる姿を想像する。電動薪割機だろうか?別に悪くはないがマメすぎる。焚きつけなら実際に焚く時に作ればいいことだし、1年や2年前から焚きつけを割るなんて私はまずやらない。いや「薪割りは全ての薪に斧を入れること」って誓いでも立てたんだっけ?覚えてない。
かと思えば、逆にやり過ぎな大割もある。あり得ないサイズではないが太さといい長さといい、アンコールのフロントドア全開でムリムリ入れるサイズがひと棚ある。なんでこうなったんだっけ?、、、、なんだっけ?、、覚えてない。当時の自分に聞いてみたい。

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まあ1年前、2年前どっちでもいいんだけどね。笑ってしまったってだけ。忘れてしまうくらい薪づくりにすっかり慣れた、薪もたくさんあって心配がない、ということで結構なことなんだが、ただ記憶はなくてもいいけれど記録はしておいた方が良さそうだ。

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雨ざらしの薪の作り方

雨ざらしの薪

薪を雨ざらしにする意味は

以前、雨ざらしの薪についてたくさん書いたことがある。あれは2007年頃だ。10年にもなるから驚きだ。「薪は土用まで雨ざらし」というゴロのいいフレーズがあるけれども昔の知恵か、はたまた単なる口コミか。てなことを動機にこのフレーズを推理して、水中乾燥の原理を知ったり、ナラの導管がパックリ開くのを見たり、乾燥実験で水分量が減る様子も観察した。土地によって乾き方が違う平衡含水率のことも知った。あの調べものはとても楽しい経験だった。(「雨ざらしの薪シリーズ」
あれをもっと進めたり、まとめてみようかなどと考えてみるけどそれはまだ先の話。

雨ざらしの環境は人それぞれ

結局、12年目の現在私は雨ざらしを取り入れていない。結果的に雨ざらしになることはよくある。雨に降られて作業が延びるとか、仕事で一ヶ月放置してしまったとかね。でも薪を割って「ここからここまでの数ヶ月は雨ざらしにしよう」とする雨ざらしの工程は設けないんだ。
もちろん雨ざらしで素晴らしく燃える良い薪になることは経験済みだ。ただそれと同じくらい、ジューと水分が滞留したままだったり、腹立たしいくらい燃えなかったり、そんな薪になることもザラ。仕上がりにムラがあり過ぎるばかりかまったく読めなかったりするんだな、私の場合。これは雨ざらしのやり方にあると思うんだ。

雨ざらしで薪づくりしている人たちを見ると、その積み方は自分とは違う。私の薪の積み方は「省スペース型」。高さ180cm×幅180cm×奥行き90cmのスペースにギッシリ2トン積み上げる。これが雨に打たれたらいかにも薪棚内部に水は滞留したままだ。雨ざらしはただ単に薪小屋の屋根を取っ払えばいいというものじゃないんだな。雨に濡れると同時にその雨がすぐ抜ける場所で風通しのよい積み方にする必要がありそう。だからギッシリ積まないし、90~120cmほどの高さに止める。そして井桁を多用する。全部井桁で積んでもいい。業者さんでよく見かける1m四方の鉄網のボックスにランダムに放り込むなんてのはある意味理想的な雨ざらしに思える。
そうなると必要なのがスペースだ。単純に考えても井桁やボックスとかにすれば今の私の薪棚スペースの3倍4倍、いやもっといる。。。。。私には簡単なことではない。

理にかなってる=科学的根拠

雨ざらしで良い薪を作る人の様子を見に行けば絶対理に叶ってるはずなんだ。積み方にしろなんにしろ、知ってか知らずか、経験がそうさせているのか、それでうまくいくからやってるしそうでなきゃやってない。当たり前だよね。
中にはテキトーに放置してる(かの如くの)雨ざらしも確かにある。わりと「ゆるい」感覚で薪づくりをしている人の方が適してるって話もある。でもうまくいってるのといってないのと結構ありそうだよね。人それぞれ求める薪も違うし、私がその薪を焚いたらノーサンキューかもしれないし。

というわけで、12年目になっても大真面目に雨ざらしの薪を考えてる。年間に作る薪の3分の1でもいいからさ。「作業工程としての雨ざらしの薪のつくり方」を理にかなった方法でやってみたい。それをつき止めたい。

でもそれはまだ先の話。薪を焚いて暮らすうちは永遠のテーマだね。

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私の薪ストーブライフ

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例えばクルマ好きにもいろいろあって、走ったり、カスタマイズしたり、オーディオに凝ったり、タイヤやホイールも取っ替え引っ替えしたりいろいろあるが、自分にそういう楽しみ方はない。クルマはそれで移動して好きなところへ行けるのがよい。空間を移動するあの感覚が好き。異空間に連れていってくれる。

ギターも好きだけど集めたり珍しかったり目立ったり高価だったりうんちくはまずしない。ギターはサウンドが好き。音楽するのがいい。サウンドのための機材も大事だが、アコースティックギター一本でもできるし、それこそ生の声こそ一番のサウンド。そこから生まれてくるものがいい。

私は薪ストーブを焚くけれども、薪ストーブが好きなのかといったらそれだけでない気がする。私は火を焚くのが好きで火のある暮らしを工夫して暖かく豊かに過ごせることに幸せを感じる。だから極端にいえば道具は鉄板ストーブでも暖炉でもいいし囲炉裏でもいいんだろうと思う。ただ家を建てる際、電気や化石燃料以外で家まるごと暖める十分な能力があり一番興味を引かれたのが薪ストーブで、当時ラインナップしてた中からひとつを選んだ。そして選んだ伴侶は大切に付き合う。手間ひまかける。

そう、その頃(2005年頃)は薪ストーブユーザーの間で「触媒 vs クリーンバーン」みたいな構図があった頃。ネット上の情報交換などでよくヒートアップしてた。今ではそんな構図はすっかり駆逐されたのかな。まるでパソコン黎明期の「Mac vs Windows」みたいで市場が未成熟なうちはよくあることと笑って見てたが、私のブログを読む人からは「触媒好きの触媒派」とカテゴライズされてたような気がする。

話がそれた。

薪ストーブの暮らしにもすっかり慣れたので、やはり元々の原点というべき自分の指向が色濃くなってくる。というかそれに気づかされていく。もともと作ったり工夫するのが好きなので手間ひまかけてメンテナンスはするが、好きなのは薪ストーブというより、薪をつくり、薪をはこび、薪を焚く暮らしだ。そこで発見すること、工夫すること、道具を使うこと、苦労することや自然に触れること、そして最後に暖かく暮らすこと、そこに惹かれているんだな。

いつもそこには薪があり、薪は森や木につながっている。森林から経済や世相や環境やエネルギー、それこそ里山の小さな暮らしは地球規模の課題にまでつながって見える。そのイメージを辿って知ったり調べたりするのが楽しい。その薪のことも材料としての木材の研究ならたくさんあるが、木材学とも樹木学とも材料学とも違う、燃えて灰になるための薪の研究はなかなか目にすることができない。今もくべてるその薪そして暖かさにはそれらすべてと自然の摂理がつまっていて、薪をつくり、薪をはこび、薪を焚く暮らしを辿っていけば、道理を失いがちなこの世の不条理など完全にすっ飛ばした世界がそこに見えてくる。私はその一部になって知ってみたい。その豊かさ暖かさを幸せと感じる。私の薪ストーブライフはそういうことなんじゃないのかな。

と、年初の気分でとりあえずそういうことにしておこう。

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アンコールがあったかい

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アンコール#2550ホウロウレッド触媒機だ。12年目のメンテナンスでアッパー&ロアーファイヤーバックを替えたしファイバーロープもほぼ全部替えてリニューアル。今シーズンの調子はどうだ?とくれば調子よくて不満もなくて薪はあるしその暖かさに完全に呆けてしまいそうだ。冬休みの休日のある日、一日中家にいるから薪ストーブの暖かさにホント幸せをかみしめている。

毎年あったかいんだけどね。今年のアンコールはやけに寒いぞ、なんて年はない。毎年毎年、あったかい、をくり返してるこの幸せ。メンテナンスバッチリであったかい。薪がよく乾いてあったかい。よく焚いてあったかい。毎年言ってる気がする。

でもたぶんこれはイメージだけど、購入時のアンコールの性能が100%だとしたら、焚いているうちにコンバスターは消耗するしファイバーロープもへたるし、パーツも歪んできて、95%、90%と性能は落ちていく。燃焼効率や暖かさだけじゃなくて、薪の消費量とか煤の付き具合とかトータルにね。だからメンテナンスして100%の状態に戻すんだけど、そこはそれ、私は一般の素人だから自己流では90%とか、10年を越えてある年は80%とか、維持できてそれくらいのイメージなのかもしれないね。今回は12年目のリニューアルで100%近くにかなり戻せてる、って感じ。別に心配性でも完璧主義でもないけれど、素人の経験やノウハウが専門家のそれと同じわけないんだし、そもそもお金使わない、依頼しない、交換しない、っていうんだから100%に届いてないとしても当たり前なんだよね。ロアーファイヤーバックもあんなに歪んでるの削りつつ11年も使ったよ。馬鹿だね、笑。(「ロアーファイヤーバックの延命」)。ロアーくらい買えばポンですぐなんだよ、でも私には楽しい経験だった。アンダイアンも片方が欠けたままずっと使ってる。千円だっけ2千円だっけ?なんで交換しないの?自分

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安心安全を無視するのは論外として、こういうの全部私の暮らし。愛着とか横着とか、説明不能だ。他人んちの味噌汁と私んちの味噌汁の味が違う理由、そんなの知ったこっちゃないしね。私にとって薪ストーブは暮らし。そして実にあったかい。楽しい毎日だ。

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薪割りは絶好調

斧と電動薪割機と軽トラと

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薪割りは好きだ。
今年もせっせと薪を割っている。ゴールデンウィークも使える時間はもちろん薪割りだ。

私の薪割はまず「半割」に割ることで始まる。私のいう「半割祭り」だ。なんのこっちゃわからないと思うが、ただひたすら玉を半割にすることをいう。興味がある人はこちらを。
「半割」に難しい読みもコントロールもいらない。ただど真ん中に無心でひたすら斧を打ち込む薪割りの一番楽しいところを存分に楽しむ。ふうふうと小一時間も割れば半割は山のようになって、自分もそこそこ疲れてくるからそこで斧はやめ。ここからは電動薪割機の出番だ。

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斧で楽しみ、電気でラクラク

電動薪割機は軽トラに乗せたまま。荷台でウィーンと割って荷台に積んでいく。これが意外と楽なんだ。電動薪割機を軽トラの荷台に置いてることで、立ったり坐ったりがない。半割の玉を拾い上げるのだけが面倒だが、半割だから重くもないし、すでに半割になってるから非力な電動薪割機でも十分割ることができる。

経験のある人はわかってもらえると思う。つまり薪割りを、斧で半割に割る工程と、電動薪割機で割る工程の2段階でやってるってことだね。
斧で割る薪割りの弱点は「疲れる」「続かない」
電動薪割機の弱点は「遅い」「割れない」「楽しくない」
これを相互に補完しあって薪割りを2段階でやるというわけ。
そこに軽トラの荷台という作業台を設けることで効率も良くなる。

もう積めないってくらい割ったら軽トラで薪棚へ横付けして薪棚に積む。自然とこんな感じに定まってきてここ数年はずっとこんな感じ。
というわけで、12年目を過ぎて薪割りはますます絶好調だ。4トンの原木購入なら玉切り2日、薪割り4日が今の私のペース。備忘録をかねて書いておこう。

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