「 シーズン2 」 一覧
灰受け皿に穴
アンコールの灰受け皿に穴だ。何だろう、この穴は?。
いつも燃焼の様子を見ているとどうもグレートの下から、つまり灰受け皿から空気が供給されているような燃え方をするからずっと気になっていた。
パーツリストでみると正確には灰受け皿と呼んでいるashpanではなく、それが格納されるashdropにある穴と思うのだがどうだろう?ご覧のような5ミリ程の穴が見たところ左右に1つずつあって、懐中電灯で下から照らすと光が通るから発見できる。下の3枚目の写真のようにつま楊枝を挿してみればそれも一目瞭然。
さてはボトムヒートシールドを取り付ける穴かと思ったが違うようだ。ネジ式にもなってない、本当にただの穴。何かで塞がれるようにはなってない。開いたまま。だから常に灰受け皿に空気が供給されていることになり、それは当然炉内にも供給される。
まさかこんなところにポカンと穴があるなんて。。。
これじゃあいったい何のための気密なんだ??
なぜ??
これがアンコールの仕様なのだろうか??
灰受け皿用の空気だろうか?灰の中の燃え残りを完全に燃やし尽くすために必要な空気?それともユーザーが必要以上に空気調整レバーを絞っても常に空気を確保して燻らせない、ガラスが汚れない、排気もクリーン、そんな高性能ストーブであるために穴が作ってある??
いやいや、燃焼の原理からいって最初から不可欠な空気?それともバックパフを回避するための安全?
それにしたって灰がたくさん溜まるにつれていずれ空気は遮断される。供給したいのか遮断してもいいのか、どっちなんだろう??いや、遮断したくないから灰を定期的に除去しろとマニュアルで言っているのだろうか??
ワカラン。
一番下の写真みたいにアルミホイルをぎゅーぎゅー詰めて塞ぐこともできるが、おそらく必要があってついている穴なんだろうと思うと理由が知りたい。
アンコールユーザーの方は何かご存知だろうか??
炉台で蓄熱
薪ストーブの導入前から炉台の蓄熱性を高めることに関心があった。
炉台の第一の目的は頑丈で不燃であり熱から家を守ることだが、私としてはそれにプラスして「蓄熱し放熱する暖房器具としての炉台」をイメージしていた。
だから壁面に使うレンガでも蓄熱性の高い種類は何か、蓄熱性の高い石は何か、厚みや重量は蓄熱にどれくらい関係するのか、そんなことも関心ごとだった。
いざ家づくりをすることになったがその時は炉台の蓄熱なんて誰も興味を示してくれず、私も力及ばず結果的にイメージしていた炉台は作れなかった。
蓄熱といえば蓄熱暖房機があるが、中の蓄熱レンガはヒーターで700度とか800度とかまで熱するらしい。ペチカみたいなレンガやブロック造りの暖房も焚けば数百度の煙で熱せられているはずだ。
とすれば薪ストーブの輻射熱で炉台が蓄熱した熱などせいぜい70~80度、薪ストーブの熱量に比べたら暖房の役には立たない。
確かにそうだろうと思う。
でも例えば大谷石とか、ソープストーンとか、やってみたいじゃないか(笑)。
蓄熱暖房機から蓄熱レンガだけ取り出して壁面に積んでいる人をネットで見た。効果のほどは不明だがやってみたい気持ちはよくわかる。私も蓄熱レンガをずっと探している一人だ。
こんな風に薪を焚いて暮らす暖かさを追求していくと、いつかペチカみたいに家自体に炉と炉台と煙突の暖房機能を組み込みたくなる。この気持ちも大変によくわかる。
もしまたいつか私に家づくりの機会があれば、今度は炉台と煙突から始めるだろうな。そんな気がしている。
アメリカの旅3
ある時は薪ストーブのフォーラムに突入した。話言葉の自動翻訳などまったく文章にならない。読めたものではない。
かろうじて読める中に、「灰はどれくらいの頻度で掃除するのか?」という質問があって、毎朝灰をチェックして少量ずつ灰受け皿に落とし数日で灰受け皿を片付ける、という基本通りの回答もあれば、
1シーズン1回も灰受け皿は開けない、でも毎朝炉内の端の灰をシャベルで取るのは欠かさないという回答もあった。
ダンパーが面倒だとか、ガラスが曇るとか、質問と回答のやりとりが延々とあって、国が違って歴史も制度も違うが、ユーザーのやってることは日本と大差ないなあと思う(笑)。
他には薪歌「The firewood song」。薪を割りながら、積みながら、歌う歌(アームストロング/ガランド1983)ってのがあり、こういうのは私のツボにハマる。ぜひ曲を手に入れたいものだ。検索中。
また、BTU計算といって、その部屋を暖めるためにはどれくらいの熱量が必要なのかが計算できる。
暖房面積だけでなく天井の高さや窓の大きさなども加味して、その空間に必要な熱量を計算するもの。あくまであくまで目安だ。
「BTU計算」
(1m = およそ 3.281フィート)
(1BTU = およそ 0.252 kcal)
アメリカの旅2
アメリカにはEPA(環境保護庁)という国の機関があってそこに薪ストーブの記述がある。日本で言えば環境省のサイトで薪ストーブの焚き方や技術情報が読めるみたいなものか?お国のサイトに薪ストーブの焚き方が載るくらいだから、薪を焚く人はよほど多いのだろうな。
ただお国のサイトだから教科書通りのツマンナイ説明なのかもしれないし、暮らしの本当の知恵はまた別かもしれない。が、日本では書かれないようなことも書いてあったりして私にはなかなか新鮮だった。
それらEPAの記述は、もっと詳しくは薪ストーブに関するさまざまなリンクを勧めておりそちらを辿った方が面白い。例えば「The Wood Heat Organization」だ。
「The Wood Heat Organization」(ウッド熱組織)
ウッド熱組織、というYahoo翻訳の直訳もすごい(笑)。
私が興味深かったのは灰と熾きの扱い方について。
灰は基本的に毎朝起きたら少量ずつ除去する。灰受け皿があれば下へ落とす。これは焚きつけ前の日課なのだと。
確かに火のある暮らしを毎日やっていれば、日々、灰の面倒を見るのも日課であっていいかもしれない。律儀とかでなく暮らしに根づいた歴史みたいなものを感じてしまうと、日本だって昔は囲炉裏や釜戸で毎日灰の世話をしていたに違いない気がしてくる。
熾きの扱いも日本ではお目にかかったことのない記述で、燃焼空気の取り入れ口に近い部分、つまりエアカーテンとなって最初に空気が流入してくるストーブ前面がもっとも空気量が多く燃焼が進むのでそこに熾きを寄せて焚きつけるのだと。
一部を見て全部とするわけにはいかず何とも言えないが、我が家のアンコールで熾きの扱い方を試してみるとなるほど理屈は合ってる気がするしガラスも心なしか毎日奇麗だ。
いやいや最近は暖かい日が続いたから少ない薪でゆったり焚いているせいだろうなどと自問しつつ、いずれ機会があれば詳しく書きたい。
灰の出る量2
ところで薪は燃えるとどれくらいの量の灰となるのだろう?
いろんな条件で異なるとしても、何か根拠らしい根拠はないものだろうか。
いろいろ探していたところ、薪ストーブの本や、学者さんの話から、
「乾燥した薪は燃えるとおよそ1%の灰になる」、
「薪から出る灰の量は1.1%から5%」、
という記述を見つけた。
仮にこれを正しいとすると、ひと冬4トン焚けばどんなに最低でも40kgの灰は出ることになる。我が家の場合、予想で8トン焚くから80kg、かなりの量だ。でもこの計算があれば驚かないで済む。それで当たり前、せっせと灰の世話をしてぜんぜんおかしくない。
ここでやっぱり不思議なのは「1シーズン1度も灰を掃除しない」という例の話だ。仮に4トン焚けば最低でも40kg。炉内に溜めたままでいられるだろうか?
それとも、達人の域で上手に焚けば、あるいはオール二重煙突にすれば1%の灰をさらに半分以下にできるのだろうか?0.5%以下というペレットストーブに匹敵してしまうぞ。薪ストーブでそれは物理的にあり得るだろうか?
となれば、本当に「1シーズン1度も灰を掃除しない」としたらそもそも焚く薪の量が少ないはずだ。
もしくはただの言葉足らず。ちゃんと灰は掃除している。
「1シーズン1度も灰を抜かない=灰受け皿の灰は一度も捨てないという意味。炉内から直接スコップで取って灰を掃除している」
あるいは「掃除はするが100%完全に取り除いてしまわない、常にある程度残しているという意味」
薪ストーブを焚き始めた頃は、一度も灰を掃除しないという話を真に受けて「なぜうちはこんなに灰がたくさん出るのだろう?」とずっと疑念を持ち続けていた。そして灰を溜めに溜めまくったものだった。
やっと見つけたこの仮説に立てばこれで普通なのだ。心安く灰の世話ができる(笑)。この灰を少なくサラサラで焚こうと思う次の目標もたてられるというものだ。
アメリカの旅
答えがないなら探しにいこう、アメリカまで。
というわけで単なる興味と好奇心から、触媒機の本場、アンコールの生まれ故郷、アメリカのサイトに情報を探してネット検索の旅に出た。
薪ストーブの歴史が違う。あっちは本場だぞ。日本より情報はこなれているに違いない。そう思ったのだな。もちろん英語はできない(キッパリ)。Yahooの翻訳機能でチャレンジだ。
まずバーモントキャスティングスのサイトを覗く・・・・・さてこれはどういう会社なのだ?ダッチウェストも売ってるぞ?いよいよ同じ会社になったのか??
アンコールに新色があるらしい。なにやら地味なカラーでいっぱいだ。
マニュアルがPDFで載っている。日本語版の取扱説明書とはまったく別物だ。英文オリジナルには何が書かれているんだろう?大変興味のあるところだ。
お次はEPA(アメリカ環境保護庁)。排煙規制の大元締め。環境と健康の観点から薪ストーブについての記述があり、さらにリンクを辿ると焚き方、煙と環境、薪のこと、メンテナンス、Tips、など、なかなか興味深い。役に立つかどうかは別にして面白い。
EPAが認証する薪ストーブリストもここにある。例の廃棄物量について触媒機は1時間あたり4.1gまで、非触媒機は7.5gまでが許容値とある。
EPA証明されたストーブリスト
それにしても自動翻訳ってヤツは・・・・(笑)
・Wood Burning=火傷しているウッド
・Clean Burning Woodstove=きれいな燃えているWoodstove
そのまんまじゃ(笑)。
頭がおかしくなるほどのヘンテコリンな文章は小1時間もすればだいたい慣れてくる。
例えば翻訳文はこんな感じ。
(翻訳)
「市場に出ている大部分のストーブが非猫であるけれども、最も人気のあるハイエンドのストーブのいくつかは触媒燃焼を使います。彼らが動くためにわずかにより複雑であるので、そして、彼らで最高のものは特別なパフォーマンスを発生します、触媒ストーブはそれがピークのパフォーマンスで動き続けるように、テクノ ロジーが好きで、きちんとストーブを維持する用意ができている人々に適しています。両方のオプションは、彼らの賛否を持ちます。」
冒頭の「非猫」。なんの話かと思えばcatalytic(触媒)でない「Non-cats」 のことだ(笑)
すべてがこの調子のアメリカの旅。
ネット翻訳はワンクリックで連れて行ってくれます。
EPAの薪ストーブや暖炉に関するページ
廃棄物量
バーモントキャスティングスの薪ストーブは「1時間あたりの廃棄物量」という数字が表記されている。薪ストーブの廃棄物といえば灰のことか?最初はその程度に思っていた。
それがアンコールは1時間あたり1.6gとある。
「1時間で1.6gしか灰が溜まらないのか、へーそりゃすごい。たった小さじスプーン1杯だ」なんて驚いたのだが、ご承知の通り炉内に溜まる灰のことではない。煙突から排出される煙のことを指す。その煙には煤や灰とともに微量の有害物質も含まれていて、つまり近所迷惑の話、いやいや大気汚染の話なのだ。
昔の暖炉やストーブは1時間あたり50gも60gもまき散らしていたらしい。ところが二次燃焼で触媒を使うとこんなに排気がクリーンなんですよ、高性能なんですよ、環境に良いんですよと強調したい数字なんだな。見るとダッチウェストのサイトではこれを排気煙量と書いてあってこれならわかりやすい。
逆に言えば、1時間に小さじスプーン1杯ずつ確実に大気に排出しているわけだ。
60gは論外として、3gなら多くて1gなら良いというわけでもない。とにかく良い薪を使って良く燃やすことだな。特に私は薪を詰め込み過ぎだ。厳冬期はともかく、適量の薪で効率よく焚くことも気にしてみよう。せっかく廃棄物量が最も少ないタイプのハイエンドストーブなんだからね(笑)
それにしてもカタログの数字ひとつとってもなかなか正確に読み取れないのが初心者というもの。達人を訪ねても「スローライフはそんなこと気にしないのだ」と言わんばかりのおおらかなオーラでつい幸せな気分に浸ってしまい聞きそびれてしまうし、あっち探してこっち探して、初心者やってるのも結構大変です(笑)
大割の方が暖かい
以前「小割の方が暖かい」という記事を書いて、実はどうも気になって仕方がなかった。このタイトルだけ見たらいかにもショボすぎるからね(笑)。
読めばわかると思うがあれは薪ストーブに慣れてない初期段階の話。私のように最初は暖かく焚けない人は案外多いと思ったからだ。
でも薪ストーブに慣れて調子よく焚きつけられたその後は、大割で焚く暖かさも格別だ。なにしろ一気に燃えないから同じような出力が長い時間持続するというイメージ。2時間で燃え尽きるはずが3時間4時間と長く燃えれば家中に暖かい幸せが満ちてくる。
最初の頃は乾燥第一で薪を細かく割ったものだが、乾燥薪をたくさん用意できるようになった3年目の来シーズンはたぶん大割をメインで割ると思う。ナラなら特にそうだ。中割や細割は意図しなくても案外できてしまうものだからね。もし足りなければその都度割ればいい。
もっとも環境も人も薪もさまざま。何でもかんでも大割が良いわけじゃない。何より乾燥第一、できるだけ割って乾燥が進むのは良いことだ。
さあもうすぐ2月も終わる。
さすがの私も3月になれば春の気配にガンガンに焚く機会もなくなるだろう。
今が最後とばかりに毎夜ガンガンに焚いている。
朝まで夜通し焚く2
我が家では24時間アンコールの火が消えることはない。夜も「さて寝るぞ」という時にアンコールに薪を入れて就寝する。前回の「朝まで夜通し焚く」はまだ初冬の話だったが、1月2月の特に寒い夜で、翌朝をどうしても暖かくしたい時はご覧のように炉内に目いっぱい詰め込んで寝る。
アンコールはトップローディングだから上からこんなに薪を詰め込むことができる。左右にも隙間があったらそこに合う大きさの薪を選んで落とす、押し込む。
これから寝るのだから勿体ないことこの上ない。でもこうすることでそれぞれの部屋で寝ている子供たちを一晩中暖めてくれるし、起床してから通学・出勤するまでぽっかぽかの朝を過ごすことができる。贅沢なものだ。
マイナス10度とかの厳冬期の頃はここで躊躇すると翌朝が寒い。我が家は空間が広いからいったん冷えると暖まりにくいのだ。まあ薪はあるんだ、今年はガンガンにいこう。
(注:アンコールは触媒機。クリーンバーン機で大量の薪を詰め込むのは要注意とのこと)
薪を詰め込んだ後、しばらく燃やして火を回してからダンパーを閉め、空気調整レバーを絞る。特別寒いなら室温維持のため空気をやや多めにする。時計の針でいえば5時か5時半方向くらい(我が家のアンコールの場合)。そうでなければ普通は4時か4時半くらいの方向まで絞る。
この空気の最適な絞り方は今もってワカラナイし定まらない。試してみて翌朝失敗すると家族が寒い思いをするのでなかなか実験的なことができないままでいる。
ダンパーを閉じて空気を絞った後は、下の方から徐々に燃えていく。バーモントキャステイングス自慢の水平燃焼というやつだ。なるほどこれだけ薪を詰め込んで下から徐々に燃えればそりゃ長持ちするはずだ。
こうして寝た翌朝は熾きが残るどころか、原形のままの薪が1本残って赤々としていたりする。この冬、最も寒かったマイナス10度の朝が実は一番暖かかった。起床して室温23度だったほどだ(笑)
まあ明らかにそれは勿体ないし、いつもそうしてるわけではない。特別寒い夜はこういうこともできるということだ。
追記だ。
7年目の現在から振り返ると、こんなに詰め込んで焚くのはいけない。高温になればコンバスターが壊れるし、低温でくすぶっても未燃焼ガスが多すぎてコンバスターに負担がかかる。燃やしきれなければ排出されてしまうし、煤もタールも増える。次の朝は確かに良いかもしれないが、長い目でみてやめた方がいいね。
それに大きな炉内だからたくさんの薪が入る、とアピールしたのは昔。今では少ない薪で長時間燃える、というアピールになっている。私のような勘違い者がたくさん薪を詰めたからだろうね、笑
エコファン
ご存じ「エコファン」。
今年になって、我が家でもこいつが回っている。
電源が要らないのがスゴい。今時、身の回りに電源なしで動作する用品があるだろうか?ちょっとした感動もの。薪ストーブの熱が伝わるとそれを動力に変えて羽根が回り出すしくみらしいが、理屈を知っても興ざめなだけ。ただ素直に感心するべし。
なにより音がしないのがいい。ほぼ無音だ。音を聞こうと思って静かな時に耳を近づけてようやくかすかな音がわかる程度。
しかもこれがなかなかどうして、ファンを持たない薪ストーブの熱を前面に押し出してくれる効果がある。ただ天井から足元まで空気をグイグイ回してくれるかというとそれは期待しすぎ。あくまで「薪ストーブの熱を前面に押し出してくれる感じ」がするといったもの。
ちなみに我が家ではエコファンで室温が変化することはない。吹き抜けでない普通のリビングだったら効果も目に見えてありと想像する。
でも何でだろう。あまり実用性がどうのこうの効果はどうでも良くなっている。
エコな感じのシンプルさが薪ストーブと相性がいいのだろうな。
私も大好きだ、こういうの。
こうして音もなく静かにただひらすら回り続ける。
アンコールとともに24時間。
朝、起床した時も回っている。
忘れても気づいても、いつも回っている。
アンコールの肩に乗るかわいい「エコファン」だ。