「 薪づくり・薪のこと 」 一覧
薪を乾燥させる
実は中庭にある薪の乾燥が今ひとつ良くない。今年の2月に近所で伐採され4月に玉切りして薪にしたナラだ。
クルマで20分の薪置き場にある陽当たりいっぱいの薪はどんどん乾いていくというのに、自宅のこの2坪ほどの中庭は周りを建物に囲まれていて風の通りも悪く陽当たりもない、したがって乾きも遅い。未だにヒビも頼りなく木の匂いもして初々しい。手にすると重量感たっぷり。春から積んでおいてひと夏越せば良い薪になる、と単純に思っていたが、この場所ではイカン。
そういえばナラは乾燥しにくいと読んだことがある。冬の伐採であっても割ってすぐ中庭に運んだのは良くなかったのか。もっと広い場所で陽当たりいっぱいに乾燥させることは思った以上に重要なことなのだ。
薪を集めて、
薪を作って、
薪を積んで、(これで終わりではない)
薪を乾燥させる、ここまでが肝心なのだ。
とはいっても自宅は狭小な住宅地。陽当たりのいいスペースはもうない。せめて積み替えたり、井桁にしてみたり、夏には玄関先に干しておくなど、地道なことを考えている。
2シーズン目の今年ははじめての薪作りだったからまあ無理もない。3シーズン目は広い薪置き場で陽当たりいっぱいに乾かした薪を自宅の薪棚へ運ぶ、そういうサイクルを確立しようと思っている。
追記しよう。
5年目となった今では、ナラを「気持ちよく」焚くならその年の春に割るのでは遅すぎる。それでは8ヶ月程度の乾燥期間だ。ナラは他の樹種に比べても乾きにくい。よって、ナラは前年に割って「冬越えの薪」にするのがベストのベストだ。大割でも中割でもそれで最高の薪になる。
しかし、なかなかそうはいかない。ではその年の春に割るなら中割り程度にして、乾燥しやすい場所に積む。記事のように日当りのない中庭では「冬越え」で1年以上経たないとちょっと無理。焚けないことはないが、本来の燃え方ができないから勿体ないと思う。
軒下に薪を保管する
当初、薪を自宅にどうやって保管しようかそれが悩みの種だった。そもそも1立米の薪とは積んだらどれくらいのスペースになるのだろう?初心者は本当にわからないことだらけなのだ。
住宅地では自宅の軒下が薪の保管スペースになることが多いだろうから、「自宅の軒下にざっと1立米の薪を保管する場合」の目安を図面にしてみた。どうだろう?
材料は主に2×4(ツーバイフォー)材とコースレッド。難しい造作はなし。2×4材を1本だけ4等分(約45cmずつ)にカットするだけ。あとは組み立てるのみ。電動ドライバーまたはインパクトドライバーで組み立てれば、DIYが初めての人でもガッシリ頑丈なものができてしまう。と思う。
もし探している人がいたら「薪小屋図面2」とともにどうぞ参考に、そして自分の方法でアレンジして下さいませ。
雨ざらしの薪
薪置き場に約1立米ほどを雨ざらしで放っている。
「薪は土用まで雨ざらし」っていう言葉があるらしいが、私は「天ざらし」つまり天日干しと解釈しようかしらんと思いついた。だって雨ざらしがいいからといっていくら何でも日陰の狭いところで雨に打たれっぱなしではいかんだろう?一番大事なのは風の吹き通る広い場所でお日様にコンコンと当たることであって、それは当然雨にも良く当たるということじゃないかな?
なので薪置き場にがーっと広く放っておいて「薪は土用まで天ざらし」をやってみようというわけなのだ。
天ざらしで全身に太陽の光を浴びた薪は見るからに健康的で骨太の感じがする。雨に打たれて濡れた日があったことなど嘘のように乾いていて気分がいい。
だから雨の日には見に行かないことにしている(笑)。見れば心配になってシートかぶせようとか、またせせこましいことを思ってしまうから。
男は黙って天ざらし。。。。ということで、放っておけるのは楽チンでは、ある。(笑)
追記だ。雨ざらしについてはその後たくさんの記事を書いた。
「雨ざらしの薪」についての記事
ちょい焚きの小枝
今度はアリさんは山へ柴刈りに。。。。
これらの小枝は焚きつけにも使うが、むしろ私は「ちょい焚きの小枝」と呼んで暖かい季節に使う。
例えば春になった4月、5月。シーズンオフを宣言して律儀に寒いのを我慢することはない。かといって普通に焚いたら暑すぎるし、ナラをわざわざ小割にしてちょい焚きするのは勿体ない。そこで柴刈りで集めたこんな「ちょい焚きの小枝」が重宝するのだ。薪ストーブに火が入っているだけでみんな満足。家族は円満。
柴刈りといっても冬の伐採で枝打ちされた小枝を拾い直すだけ。山も掃除されて綺麗になるし、気持ちも財布もあったまる。
ということで、別に建築端材でもよかろうに(笑)、、アリさんは今度も山へ柴刈りに。。。
井桁に積んでみた2
薪は乾燥すると痩せるとはよく言われるが、確かに当初から見ると拳ひとつ分は背丈が縮んだ印象だ。積んでまだ1か月だから痩せて縮んだとするには早すぎる。むしろ薪の自らの重みで沈んだというか、隙間が埋まって落ち着いたという感じだろう。
両端の井桁部分もやや両端に向かって押されて広がっている。
やがて数ヶ月して乾燥による本当の痩せも加わればバランスを崩し、いつか強風の日に崩れることはあり得る。
井桁に組んで自立する薪棚は高さが150cm以下にして崩れにくくすべきだな。もしくは私の場合は薪を2列に並べる細長い薪棚だが、3列、4列くらいに厚みを増すことで崩れにくくするのがいいかもしれない。
それと、両端の井桁は手間になるが時間をかけてじっくり積んだ方がいい。本などで見ると玉切りする前の90cmの原木を半割にしてそれを井桁に使っている。こうして安定させているんだな。
とはいってもどうやって90cmの原木を半割にするんだ???昔の人の知恵と技は大したものだ。なかなか私にゃ一朝一夕にはいかない(笑)
このように井桁に組んで自立させた薪棚は万一崩れる心配があるが、なんと言ってもお金がかからないのがいい。しかもスペースさえあればすぐにでも積み始めることができる。
だがもちろん、屋根のある薪小屋がベストであることは言うまでもない。雨や雪の心配もしなくていい。長い薪ストーブライフだ、いつかはそうしようと思う。
次の冬の薪はOK♪
自宅からクルマで20分。田舎に借りた薪置き場の薪小屋(4m×2m×0.8m)に、井桁に積んだ薪棚(8m×1.7m×0.8m)。
最後に残ったどうにも割れない半端ものの薪割りにてこずったが、梅雨入りを前にだいたい積み終わった。井桁に積んだ薪棚の雨避けにはホームセンターで買ってきた塩ビのシート9mをのせた。風にあおられ雨にも多少濡れるだろうがしばらくは気にしない。日当たりも風通しも抜群。いい感じで乾きそうだ。
これら容量は単純計算で6.4立米と10.8立米だが、隙間と乾燥による痩せで実容積は70%くらいにになるだろうか?
するとだいたい12立米の乾燥薪ということか。自宅の8立米と合わせれば20立米。我が家で使うであろう薪の1.5年分くらい。薪集め初心者とすればまあ上出来だろう。
少なくとも次の冬は用意完了。乾燥薪を購入することもなく、足らない心配もしないで良い。
追記だ。
この記事から数年経って、雨避けに買ってきたホームセンターの塩ビのシートは二度と使っていない。シートで覆うと空気が動かず乾きが悪い。湿気もこもる。通気確保は大切だ。
リンゴ堅いや
今日の薪割りは自宅にて、4月に果樹園からもらってきたリンゴの木。うひゃあ堅い。そして割りにくい。噂通りの手強さだ。どこをどう叩こうにも節だらけ。意地になって10回も叩けばそりゃ割れるが体が持たない(笑)
リンゴの玉切りは短く、30cm以下に切ることだね。その長さならいくら節の固まりでもグレンスフォシュをもってすれば一撃、二撃ほどで叩き割ることができそうだ。
ただずいぶん難しい形で見苦しく割れるから、むしろできるだけ割らないでそのまま薪にした方が扱いやすいし見た目もいいかもしれない。欲張って太い幹ばっかりもらってこないで、来年からは割らないで済む程度の腕の太さまでの枝を選んでくることにしよう。
リンゴは燃やすと部屋中にいい香りがするそうな。密閉された薪ストーブなのに、どうして部屋に香りがするのか不思議だが、そんなつまらんことは言いっこなし。
休日を中心にちょっと特別な日や、気分の乗った時に燃やしてみようと思う。
自分の世界の中心で、薪ストーブが燃える
ゴルフクラブは振らないが、斧なら振るぞ。
月々こづかい1万円、金は積めないが、薪なら積むぞ。
お人好しで人畜無害、頭は切れないが、木なら切るぞ。
飲み会も集会もどんな誘いも億劫だが、山なら行くぞ。
1日誰とも会わず喋らず、お日様の下で薪を割る。
こういう男になるとは自分でも思わなかった。
というか、定年後にしか手に入らない暮らしと思っていた。
人生は棒に振らないが、、、斧なら振るぞ(笑)
出世に闘志は燃やさないが、薪なら焚くぞ(笑)
誰かに勝ったり負かそうとか思わないが、薪割り機の誘惑にはしばらく勝ちたいぞ(笑)
薪ストーブのある暮らし、ありがとう。
井桁に積んでみた
ゴールデンウィーク明けから1週間。早速薪割り&薪棚作りを再開だ。
こちらの薪棚はお金をかけるつもりはなく、垂木を敷いて薪を積んでいくだけの方法だ。両端の横崩れを支える支柱を作りかけていたが、井桁に積めば薪棚は自立することを思い出し、薪を井桁に積んでみた。井桁は半割にした薪で積むと安定するという。本当だ。ばっちりと安定するし見栄えもいい。
大容量の薪小屋にびっしり薪が詰まっているもの壮観だが、井桁に積んで自立する薪棚は自然の風景に馴染んでいいものだ。昔通りの本当の薪棚という気がする。
積み終わったら臨時にシートか、廃材のトタン板を載せておく予定。
アカマツだって燃やすぞ
薪にするなら広葉樹がいいに決まってる。だがよく乾燥させれば針葉樹だってかまわないだろうと思っている。
私の場合は単なる薪貧乏という気もするが、近所から「松が倒れてるんだけどいらない?」と言われれば断ることなく頂いておく。たとえ薪小屋がいっぱいで来年の分が確保できているとしても私は頂いてしまうだろうな。やっぱり薪貧乏だ(笑)
確かにタールの心配や、火持ちの悪さはあるだろう。でも第一まだ焚いてみたことがないじゃないか。焚いてみなきゃわからない。焚きつけに便利かもしれないし、ヤニが多くてやっぱり焚く気になれないかもしれない。まあとにかくあるものは焚いてみよう。
追記だ。
数年たって、アカマツもずいぶん焚いた。
我が家の場合は空間が広いし好みの問題もあって結構ガンガン焚きたい事情がある。だからアカマツなどの針葉樹は部屋を暖めるためじゃなく、焚きつけとして着火やストーブの温度を上げるために使ってたいへん重宝している。
煤やタールの心配はそれほど影響はないようだ。煙突掃除をしてやや煤が多いかなと感じるが、未乾燥のナラを燃やす方がよっぽど煤もタールも多いと思う。
ただヤニとか多いので割ったり運んだりの扱い自体は好きでない。屋外で適当に管理してるとひどい状態になってしまい使う気にならなくなる。