「 薪ストーブ 」 一覧

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ガラスの曇り

2007/02/12   -シーズン2, 薪ストーブ

ドアガラスの掃除をしよう。
アンコールはフロントガラスの上から下へと燃焼用の空気がエアーカーテンとなって流れる構造になていて、そのおかげかドアガラスが煤で真っ黒になることはまずない。もちろん薪がよく乾燥していればの話だけどね。
代わりに写真のように灰にまみれるように汚れる。特に私は炉内いっぱいに薪を詰めこむからだろうね。薪がはぜて灰が飛ぶ。上品に、適度に、数本ずつ焚けば、ガラスはもっとクリーンだろうと想像している。
ただ乾いた薪でも木口がガラス面に触れていたりするとさすがにそこが黒くなる。写真で少しだけ黒いのがわかるだろうか。でもこれは一時的なもので焚いていればすぐ燃えてスッキリ無くなるタイプの汚れだ。

さてクリーンなガラスにしよう。私は雑巾拭きオンリーだ。
ガンガンに焚いている時はもちろんしない。朝の起床時や休日の暖かい昼間など、炉内の熾きがほとんど消えそうな一番低温の時を選んで行う。ガラス面の急激な温度変化は禁物だからね。いきなり雑巾でジュウウウウ~とやらないで、ジュッといわない程度の時に拭くのがいい。

ところが24時間焚いているとこのガラス掃除のタイミングがなかなかない。朝起きた時に拭こうと思っても、こりゃ熱いなと思えば見送る。もっと熾きが消えそうな冷えた時、かつ時間のある休日にのんびりやろうとタイミングを伺っていると平気で1週間過ぎてしまう(笑)
薪ストーブユーザーにもいろいろあって、炎なんて見えなくていい、暖ったかけりゃいいという実用オンリーの人もいれば、炎が綺麗に見えなきゃ薪ストーブを入れた意味がないとまで考える人もいる。
私はその時の状態次第。拭ければ拭くけれども、熱ければ仕方ないからまたの機会を。て感じだ。

仮に、湿った薪でできた黒い汚れがある。タールがべっとりって感じ。専用クリーナーとかあるらしいがたぶん私は同じ要領でやる。どうしても取れないなら雑巾に灰をつけて擦る。それでとれない頑固な汚れは出会ったことはない。

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薪ストーブと環境3

2007/02/09   -シーズン2, 薪ストーブ

薪を焚く暮らしは自然のサイクルの一員なんだと叫んでみたり、理屈は誰でも言えるが実践を伴ってないじゃないか、と落としてみたり、最近書くことが長くていけない。
結局のところ、世間で注目の「薪ストーブは環境に良いか悪いか」という問いに、二者択一で答えるなら「良い」と私は答える。昔あったような循環型の自然のサイクルは消費しながら再生する。枯渇する一方の化石燃料に依存する暮らしに比べれば、薪を焚いて暮らす方が「遥かに環境に良い」にちがいない。
だが、現代には現代を暮らすルールがあって、排煙がクリーンになるしくみのストーブを正しく設置して正しく使わなければいけないし、正しくメンテナンスする必要がある。何でも燃やせる訳じゃないし、何でも伐ってしまっていいわけじゃない。木を知って森を知って、薪づくりが森を育てるようなしくみになれば、本当に「環境に良い」。

環境問題は近代以前の昔の生活に戻ろう、みたいな後戻りをすることとは違う。それは「知恵と技術」そして「意識」で乗り越え、「前進する」ということ。それは技術が可能にするのか意識の高まりが実現させるのか、どっちが主でも構わない。どっちにしても「前進したい」希望があるから、薪を焚き、薪割りに汗をかく。そうして黙々と山野に暮らして薪を焚く人で私はサイクルの一員になってみたい。
それでいいのだ。私にとって薪を焚くことと環境問題は何も矛盾していない。むしろ積極的に関わっていけるのだ。


追記だ。
その後、9年目に書いた「I have a dream」の記事はお気に入りだ。

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薪ストーブと環境2

2007/02/08   -シーズン2, 薪ストーブ

前回の記事はもともと子どもたちとの会話だった。
せっかく書いたので両方載せておく。

「薪ストーブってのは環境に良いんだよ」
そんな私の言葉にすぐさま子どもが反応した。

(次女)「? 煙を出すのは公害、木を伐るのは自然破壊じゃないの?」

よしよし、いいリアクションだ。教科書に載せたいくらいの展開だ。

(父)確かに煙を出すし木も切る。でもね、木を燃やして暖房するってことは貯金ができる暖房なんだよ。
どういうことかというと、今までのように石油で暖房してごらん。燃やして煙が出てそれでおしまい。石油は使い放題、無くなり放題の暖房なんだ。こうしている間に地球の中から石油が掘り出されてどんどん無くなっていく。その取り合いで戦争まで起きる。
木は伐るけれどまた再生できる。今焚いているコナラは一度伐ってもその切り株からすぐまた芽を出す。20年くらいで元の立派な森に戻るんだ。昔の人はちゃんと知っていて、場所を変えて少しずつ伐っていって、何十年かするとまた元の場所に戻る。むやみに全部伐っちゃうことはしない。それに間伐したり下草を刈ったりして森を手入れしながら計画的に伐る。だから森は元気に健康に育って、結局それは森を守ることと同じなんだ。

(次女)それが貯金?
(父)石油みたいに使い切って無くなってしまわない、育てて何年か後に使うことができるって意味で貯金なんだよ。
お前たちのお小遣いだって使ってばかりじゃすぐ無くなっちゃうだろう?お手伝いしたり働いて貯金すればまた使うことができる。
木を使いながら木を育てる。ずーっと昔からそうだったんだ。だから無くならなかった。今まではね。

(長女)お父さんは木を育ててるの?
(父)、、、、、、えっと、、、そうさ。そういうことになる。
(長女)どこにあるの?どんな木?聞いてない。
(父)、、、、、、いや、、、、、、そうだな、、、、、、伐採されたのをもらってきたり、、、原木を買ったり、、、、、(撃沈)

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薪ストーブと環境

2007/02/07   -シーズン2, 薪ストーブ

どうしたんだ地球?というわけで、あまりの暖冬で地球温暖化の問題がクローズアップされている。この機に私も薪ストーブユーザーとしてひとつ書いておこう。
ズバリ、「薪ストーブは環境に良いか、悪いか」。

煙突から煙が出るから公害だし、木を伐るから森林破壊。そのことだけをみれば環境に悪そうだ。しかしちょっと調べれば、薪を焚くということは昔からずっとそうであった、大きな自然のサイクルの一員であることがわかってくる。
煙突から煙が出るけれども、その二酸化炭素は森が吸収し、木は薪となってまた燃える。つまり大気と森と人の暮らしの中を二酸化炭素は循環してて、増えも減りもしない。昔からずっとある自然のサイクルだ。
木を伐るけれども、木を伐るということは森を育て更新すること。「適度に計画的に」行うことで次の木が育ち森が豊かになってあらゆる「恵み」を人の暮らしにもたらしてくれる。消費と再生がくり返すこれも昔そうであった自然のサイクルだ。
しかし化石燃料は循環しない。再生不可。掘り尽くされ枯渇する一方的な消費のみ。その化石燃料が一気に放出した二酸化炭素はもともと森からでたものでないからどのサイクルにも属さない。循環せず大気に溜まり続けた結果が現在の温暖化なのだ。
森が増えれば二酸化炭素を多く吸収してくれる、だから木は伐っていけないのだという人がいる。しかし「適度に計画的に」伐って手入れしなければ森は健康に育たず荒れて死んでしまう。実際、整備されず放置された戦後の針葉樹林などは崩れやすく倒れやすく保水力を失って、災害面で人を苦しめるケースも多い。
また、木が二酸化炭素を盛んに吸収するのは成長期のことであって、20年や30年で成長しきったあとは二酸化炭素の吸収を止めるという。昔ならそこで伐採され、新しい幼木が二酸化炭素の吸収をくり返すのだが、こうした整備や更新作業が日本の林業の衰退によって失われてしまっている。

いまもっと必要なのは「適度に計画的に」整備された健全な森だ。二酸化炭素をもっともっと吸収できる元気な森だ。だから木は伐らなければならない。再生するために伐る。循環型のサイクルを動かすのだ。
、、と書いている私は、しょせん薪が欲しいだけの動機でしかないかもしれない。でもはじまりはどうあれ、我々のような小さな者でも木を知り森を知り山に入ることで、人の流れも関心も経済活動も、森の活性化の一助にならないだろうか。木を知ろう。木を使おう。森へ行こう。
薪という小さな問題は、 大きな「地球」につながる。薪を焚くことで環境問題に積極的に参加できるのだという可能性を、私は結構信じているのです。

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マイナス10度の朝

2007/02/05   -シーズン2, 薪ストーブ

季節は完全に折り返したようだね。
まだまだ5月までは薪ストーブを焚く生活が続くが、
寒さのピークを過ぎつつあると思えば、2年目のシーズン後半は楽勝だ。
薪は来シーズンの分までたくさんあるし、焚き方もずいぶん慣れて暖かく焚ける。
吹き抜け問題もあれこれ工夫の最中で、おかげで最近は家の暖まり方が全然違う。
どんなに焚いても欲しい暖かさにならなかった1年目と2年目前半と違い、
今は夜の団欒時は27~28度になるし、マイナス10度の今朝も室温25度で子供たちは元気に登校だ。きっとこの冬一番の寒さであったことなど知る由もなかろう。
1年目は初めてで右往左往。
そこで学んで2年目に要領を覚え、
3年目からが本当の薪ストーブライフ。
薪づくりも焚き方も暮らし方も定まって軌道にのるだろう。
そのために2年目の今確かめておきたいことや、やってみたいことはまだある。
もっと焚きたい。ガンガンに焚きたいぞ(笑)
冬をあきらめるにはまだ早すぎる。
お楽しみはまだこれからだ。

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吹き抜けを考える2

2007/02/01   -シーズン2, 薪ストーブ

<前提として>- - - - - - - -
我が家で暖めたい空間を1階40畳、2階40畳、としよう。それをつなぐ吹き抜けは10m×1.2mと家を縦断するように細長い。この記事の図はその細長い吹き抜けの断面。
シーリングファンの使い方も普通と逆だし、あくまでひとつの事例と考えること。

(図1-1)薪ストーブを導入する時、我が家の構造では空気の流れはこうなるだろうと考えた。
吹き抜けも5~6mと高いから暖気を「撹拌」ではなく「循環」させるイメージを持ち、自然に生まれる空気の対流に逆らうことなく、むしろ加速する形で暖気を大きくまわそうと考えた。
そこでシーリングファンは図1-1のような位置にあり、細長い吹き抜けに向けて下回転を想定した。
こうして1年目、薪ストーブシーズンが始まったが、しかし暖かくない。室温も全然上がらない。それは単に薪ストーブに慣れてないので「焚き方が甘い」だけの話だったのだが当時はそうと気づかない。何とかしなければと打った手が(図1-2)「吹き抜けを一部塞ぐ」だった。

(図1-2)「焚き方が甘い」上に吹き抜けを一部塞いだこのパターンが、実は一番寒かった。
なにより「焚き方が甘い」のだから暖気が足りてない。あちこちに温度差が生まれた。しかも吹き抜けが小さくなったことで1階の暖気はその「穴」をめがけて上昇しようとし、2階の冷気はそこしかない「穴」をめがけて降りてこようとする。穴が小さければ小さいほど空気の流れは速くなり、薪ストーブを焚けば焚くほど加速される。それが階段をイッキに降りて来た。我が家の床を這う冷気の正体はこれだ。
やはり空間は塞がず大きく大きく空気をまわそう。温度差があるから冷気が動く。暖気はまわして冷気は散らして、2階の空間こそ均一にしよう。冷気がなければ降りてくることはない。そう考えた。

(図2)つまり一番当初の暖気計画に戻った。そしてサーキュレーターで2階天井の暖気を動かし、それをシーリングファンが1階へ運ぶ。なるほど1階にいて頭上に暖気が降りてくるのがわかる。なかなかいい。ボックスファンを回して階段を降りようとする空気も散らす。リビングの温度はかなり満足できるものになった。
しかし不満もなくはない。薪ストーブの温度が下がると暖気の温度も下がり、循環して1階へ降りてくる空気に暖かさを感じなくなる。
何よりもあのサーキュレーターの大きな音。日常的に回す気は毛頭ない。もっと静かな方法が必要だ。3年目に向けてもう少し検討しなければ。
ちなみに蛇足だが、次のようなことも考えた。

(さらに…)

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サーキュレーター

2007/01/31   -シーズン2, 薪ストーブ

もっと静かで音のしないサーキュレーターはないものか。
これじゃあ、せっかく薪ストーブの暮らしでエアコンやファンヒーターの騒音とは無縁なのに、なんでわざわざ電気じかけでゴウゴウと風を起こさなきゃならんのだ?という気になってくる。
しかし家中に暖気をもっと循環させたいので何か手を打たなければならない。やってみなければ何もわからない。探しているばかりでラチがあかないので、少しは静かな方だという口コミを頼りに1台注文してみた。

「YAMAZEN エアーサー キュレーターベージュ CS-A20-C」
扇風機だって同じことができるがサーキュレーターの方がはるかに強力だ。竜巻のような風が空気を撹拌しながら渦を巻いて直進していくという。床に置いて天井めがけてスイッチを入れた途端、グイグイと暖気が足元まで循環してくるのがわかる。
シーリングファンが一度取り付けてしまえば移動できないのと違い、サーキュレーターは場所も向きも角度も自在だ。最適なポイントを探せるという点では工夫する余地はたくさんある。

しかしこの音。
一番静かな「弱」にしても、扇風機の「中」あるいは「強」くらいの音がする。
家族が大勢いてテレビがついていて生活音いっぱいの団欒時ならいいのだが、一人の時や落ち着いた夜の時間はとても回していられない。コイツを消した途端、いつもの薪ストーブの静寂に戻ってホッとする(笑)。本当にホッとする。
もともと四六時中運転する考え方ではないのかもしれない。回したい時だけ回して空気を撹拌できたらすぐ止める。そんな使い方なら少しは理解できる。
我が家には他にもボックスファンというものがあり、こいつも轟音で唸る。薪ストーブライフをこれらと一生つき合うつもりは毛頭ないが、シーリングファンと組み合わせて一番効果的な暖気の流れを試すのだ。


追記

ちょっと音について文句言い過ぎだね(笑)
断っておくのを忘れたが私は「音」について敏感というか「静寂」な暮らしを人一倍好む。
冬の夜はクルマも人も犬も通らない。閑静ともいうし田舎ともいう。
雪がしんしんと降るのみ。時々パチパチと薪が爆ぜるだけ。
余計、音への注文は多くなるのだ
で、「YAMAZEN エアーサー キュレーターベージュ CS-A20-C」は
たぶん似たような価格帯の中では静かな方なんだろう。
特にフロア置きして部屋の遠くの隅に置けば気にならないことは多い。
ボルネード社のサーキュレーターが最も静かだと評判だが、
一方で「 CS-A20-C」と両方使ったがあまり変わらないという人の口コミもある。
たぶん音は同じ程度なんだろうが、
風量や効果は高価なボルネードの方が良いのだろうなあ、と想像している。

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シーリングファン

2007/01/28   -シーズン2, 薪ストーブ

我が家のシーリングファンは6枚羽根。羽根の数が多いから上等というわけでなく(たぶん逆だ)、ネットの安売りで1万円そこそこのノーブランド。
ところがこれがなかなか静かでしっかり仕事をしてくれる。
機能的には正逆回転ができて「強」「中」「弱」の単純機能。リモコンもないから手動だ。ON/OFFの壁スイッチだけをリビングにつけてもらいパチパチと入切している。
回転を逆にしたり風量を変えたければ梁をのぼって本体のスイッチで操作しなければならない。それでも正逆回転の「強」「中」「弱」だからたった6パターン。どうせ使っているうちに最も効果的な1パターンに定まるだろうから、ON/OFFだけで十分だ。
回す方向は暖房なら上向きで冷房なら下向きが基本。ただ我が家は吹き抜けが細長く特別な構造だ。回してみて効果のある方に回せばいいと思わないか?工夫しだいだよね。

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吹き抜けを考える

2007/01/24   -シーズン2, 薪ストーブ

薪ストーブには最大暖房面積という数値があって、アンコールの場合は177平方メートル(54坪)となっている。
私は単純に「最大で54坪の家を暖める能力がある」と解釈していたのだが、ファイアーサイドの記述には「この数値は床から天井までが2.4メートルの空間を想定していますので、天井が高い場合や吹き抜けがある場合にはさらに検討が必要です」とある。
つまり最大暖房面積177平方メートル(54坪)とは下のような空間のことらしいのだ??

確かに大空間である。ちょっとした道場みたいだ。さすがはアンコール。
ただし「天井が高い場合や吹き抜けがある場合にはさらに検討が必要です」とあるように、そもそも吹き抜けがいかに暖房効率が悪いかということは、これより小さい面積の吹き抜け空間と比較してもすぐわかる。
仮に最大暖房面積の空間の半分が暖気で満たされたとして、薪ストーブにガンガンに暖められた暖気は上から溜まっていくから、同じ量の暖気は吹き抜け空間でははるか頭上に溜まったまま、1階部分まで届いていないことになる。

暖気は上へあがることくらい誰でも知っているが、図に描いてみて自分でもようやく効率の悪さに実感が湧いた(笑、遅い)
もちろん実際は温度差による対流が必ず起こるし輻射熱とか壁との距離とか暖かさの要因はさまざまだ。家の断熱や気密も関係するだろう。これらは経験者や専門家に実際に来てもらって、その家にあった薪ストーブの大きさや暖房計画をアドバイスしてもらうのが一番だ。
とにかく、我が家にもシーリングファンがあって今も回っているが、アンコールをガンガンに焚くことばかり夢中になっていてせっかくの暖気は2階の天井で無駄になっているのかもしれない。しばらくはシーリングファンやボックスファン、扇風機、うちわ、いろんなものを駆使して、あーだこーだと試してみよう。
空気の流れを読むのはなかなか難しいぞ。


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床を這う冷気

2007/01/18   -シーズン2, 薪ストーブ

昨年、1年目のシーズン途中に薪ストーブ屋さんが様子を見に来てくれた。1年目はなかなか暖かく焚けないので困って相談したのだ。
でいろいろと教えてもらった後、「この家の空間にアンコール1台じゃ小さいんですかね」と私が心にもない探りを入れてみると、吹き抜けを見上げながら、
「いやいや十分ですよ。だからこことここは仕切ってドアをつけて、ここは塞いで・・・・」と、こうすれば暖かい空間になりますと言った内容は、40畳相当の居住空間に間仕切りをいれて28畳相当に小さくする。そして吹き抜けも完全になくして階段も仕切ってにドアをつけて2階部分を切り離す。つまり28畳で天井高2.4メートルの完全に閉じたリビングにするというものだった。
むう・・・。
せっかくの空間を閉じてしまうなどできない相談である。第一アンコールで十分だと言いながら矛盾してるじゃないか。家全体を暖めるためには?と私は聞いているのだ(笑)。
そんなことを思い出しながら、私は実に素直な人間だ。2年目の今シーズン途中にそれを試してみたのだ。
もっとも一番の目的は家の中の空気がどう対流しているかを読むためなのだが、例の塗装用の養生シート(高さ180cm×長さ15mの極薄のビニールシート)で言われるように仕切ってみたわけだ。

この塗装用の養生シートはなかなか使えるヤツで、間仕切りに見立てたペラペラのビニールの壁はわずかの空気の流れにも動く。その膨らみ具合から比較して一番大きく空気の動いているところ、その方向や意外な量がわかる。
すると我が家の場合、吹き抜けの階段をおりてくる空気の量は想像以上に多いことを知った。つまりコールドドラフトだ。よく床を這うような冷気の流れを素足に感じることがあるが、あれは隙間風でも外気導入をしていないからでもなく2階から降りてくる自然対流が大きな原因だったのだ。
薪ストーブを焚いていると暖気は上へあがろうとし、それと同じ量の空気が下へさがろうとする。この空気の流れを吹き抜けを通した家全体で考えるのは、なかなか奥の深いものがありそうだぞ。
そんなことをやっているうちに簡易的に仕切った28畳の空間で私は汗ダラダラ。ふと温度計を見ると30度。床に置いても29度。床を這う冷気も消えている。
薪ストーブ屋さんの言うことは正しい。解決にはなってないが。。。


誤解があってはいけないので追記する。
上に書いたことは「広い空間はアンコールでは無理、例えば28畳くらいなら暖かい」ということではない。断じて違う。
普通の空間であれば普通に焚けば当たり前に暖かい。しかし空間が広い場合は少し考えた方がいい。特に吹き抜けはくせ者だ。暖気をうまくまわそうと思った時、空気の流れはなかなかどうして奥が深い。いずれまた書こうと思う。

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