シーズン2 薪づくり・薪のこと

三方六

北海道の銘菓「三方六」。白樺の薪のカタチをしたバウムクーヘンだ。木肌も年輪もそれらしく、ついてくるナイフもノコギリというお遊び。薪ストーブユーザーにはなかなか楽しいお菓子だ(笑)。
「三方六」という言葉に惹かれて購入してみたところなかなか美味しく家族にも好評、誰かに贈っても薪の話題に花が咲くこと請け合いだ。


「三方六」とは昔の北海道開拓時代の薪の割り方の基準で、木口の3辺がそれぞれ6寸(18cm)と決まっていたので三方六と呼ばれたらしい。
つまり直径36cmを超える大径の木でないと薪としては規格外。しかも薪の長さは二尺二寸!(66cm)。そんな三方六のデカイ薪を当時の炉やストーブに3本4本入れて家族が暖をとっていたというのだからストーブもデカイし、さすが北海道開拓時代、スケールが違う。
気になるのは乾燥のことだが、三方六が成立していたのだから1辺が18cmサイズでも乾燥に問題はないということか。
でも当時と現代は違う。ストーブの性能も大きさも、第一そんな大径のナラがそう手に入るもんじゃない。
アンコールの生まれ故郷である北米のサイトには、薪は1辺が3インチ(7.6cm)から6インチ(15cm)のサイズで割れ、8インチ(20cm)は超えるな、という記述を目にする。つまり普通に割る薪は「三方五」あたりが最大というわけで、「三方六」はデカいがお好みで許容範囲、といったところだろうか。
・・・私の個人的な解釈だからあまり真に受けないように。
薪を割るなら「三方五」。
贈るなら銘菓「三方六」。
薪ストーブユーザー御用達といこう。

柳月「三方六」

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