薪の重さを量る4
薪を雨ざらしにすることの効果について、雨ざらしの薪とそうでない薪で比較をしている。(「薪の重さを量る」)。
6月1日の実験開始から4ヶ月。
いよいよシーズンを迎えてどうなっているかという途中経過が下のグラフだ。
雨ざらしの薪が薪棚の薪を下回り始めた。これは実験開始時のもともとの重さからすれば当然なのだが、梅雨の間たっぷり雨ざらしにしても最後にはちゃんと乾くという証拠だ。薪は(乾燥の初期段階ならば)少々雨に濡れても構わない。私はもう疑う余地はないぞ。
ただ「雨ざらしの薪の方がよく乾く」とするにはまだ早い。この時点では乾燥していく本来の曲線カーブに戻っただけの話。
雨ざらしの薪はまだまだ減少傾向にあるから、今後さらに水分が減って2~3ヶ月後どんなカーブを描くだろう。そこが楽しみだ。
今は同じ薪棚に収まっている「薪棚の薪」と「雨ざらしの薪」。
木口や切断面などの見た目の違いはご覧の通りだ。樹皮ではほとんど差がわからない。
面白いところでは虫の有無が違う。薪棚の薪は手にすると細かなアリや虫などが数匹表面を歩いているのを見つけることがある。木の成分や養分が目当てなんだろう。
雨ざらしの薪は皆無。虫がいるのを見たことがない。成分は流れてしまって美味しいものは何もないんだろうね(笑)
(追記)
蛇足だが留意しておきたい点。
これは「ナラ」についてのみの実験であること。
そしてこの実験ではどちらも1本ずつ扱われて通常の薪づくりではあり得ないくらい理想的な「雨ざらし」と「薪棚」であること。何立米もの大量の薪棚では通気とか湿気とか積まれた場所とか、また別の要素が加わる。
薪(木)の本来の性質と、それを取り巻く状況的要素。この2つを分けて考えて、ひとつひとつヒモ解いていけたらいいんだけどね。